工学部情報工学科3年生による開発チーム「蜜柑の呼吸」が2020年度enPiTビジネスシステムデザイン分野ワークショップで技術賞を受賞しました 【2月22日(月)】

 2021年2月22日(月)オンラインで開催された2020年度enPiTビジネスシステムデザイン(BizSysD)分野ワークショップにおいて、工学部情報工学科3年の浅野美咲さん、小澤真里亜さん、塩谷晃平さん、畠垣光希さん、廣田雄大さんによる5人のチームが技術賞を受賞しました。
 浅野さんらのチーム「蜜柑の呼吸」は、専門教育科目「システムデザイン」(担当教員:甲斐博准教授、⿊田久泰准教授、宇⼾寿幸准教授)において、日記形式を通して視覚障がいを疑似体験できるVR(システム名:Para Diary[パラ・ダイアリー])を企画開発しました。本科目「システムデザイン」は文部科学省によるプログラム委託事業『成⻑分野を⽀える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT)』における愛媛大学・発展学習の1科目です。浅野さんらは、enPiT BizSysD分野の連携校10大学からの選抜10チームとして、今回、オンライン発表を行いました。先端技術を使いこなしている、新たな技術を提案しているという評価基準「技術」の点で開発成果Para Diaryが高く評価され、今回の技術賞の受賞に至りました。

※『成長分野を⽀える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT)』とは、文部科学省が革新的・先導的な教育研究プログラムの開発と卓越した教育研究拠点の形成を目的に行う補助金事業のひとつで、本プログラムでは、情報技術を高度に活用して社会の具体的な課題を解決できる人材の育成機能を強化するため、産学協働の実践教育ネットワークを形成し、課題解決型学習(PBL)等の実践的な教育を推進し広く全国に普及させることを目的としています。本学は2016年度からの「第二期enPiT」の「ビジネスシステムデザイン(BizSysD)分野」と「組込みシステム(Emb)分野」の連携大学として、工学部情報工学科(現在の工学部工学科コンピュータ科学コースおよび応用情報工学コース)が中心となり、その推進にあたっています。

┃参考HP
・enPiT HP https://www.enpit.jp/
・enPiTビジネスシステムデザイン分野(通称:BizSysD) HP https://bizsysd.enpit.jp/

Para Diary[パラ・ダイアリー]の一場面
チーム集合写真
 

理工学研究科尾崎 良太郎准教授がパワーアカデミー萌芽研究優秀賞を受賞しました。

  大学院理工学研究科電子情報工学専攻の尾崎 良太郎准教授が、パワーアカデミー萌芽研究優秀賞を受賞しました。

 パワーアカデミー萌芽研究優秀賞は、パワーアカデミー研究助成の成果報告会において、電気工学分野の発展や産学連携の促進という観点から、特に優れた萌芽研究の成果を発表した者に対して与えられるものです。パワーアカデミー会員企業による厳正な審査の結果、尾崎准教授の研究テーマ「連成シミュレーションによる低密度ポリエチレンの特異な空間電荷蓄積とパルス電流のメカニズムの解明」が高く評価され受賞に至りました。

大学院理工学研究科博士後期課程の三宅賢二さん(修了生)と神野教授、池田准教授らが、2020年度(第32回)照明学会論文賞を受賞しました。

 大学院理工学研究科博士後期課程の三宅賢二さん(2019年3月修了。西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社勤務)と主指導教員である神野雅文教授、同研究室の池田善久准教授らが、2020年度(第32回)照明学会論文賞を受賞しました。照明学会論文賞は、一般社団法人照明学会より、過去2年間の照明学会誌、英文誌に掲載された論文の中から特に優れたものの著者に対して与えられる賞です。

 三宅さんらは高速道路トンネル内の路上落下物に起因する自己発生件数を低減させるため、トンネル内の視認性改善に効果的な照明制御方式の研究を行ってきました。

 受賞した論文は2019年にJournal of Science and Technology in Lightingに採録されたもので、トンネル空間内の光の配光制御、色温度制御、および高速点滅による点灯時間制御を組み合わせる新しい手法を提案し、従来の照明方式では視認が困難な路上落下物について視認性が大幅に改善できることを示しました。

 今回の照明学会論文賞の受賞は、三宅さんらの提案する照明手法の独創性とその効果の有効性が高く評価されたものです。

 また主指導教員の神野教授は常に評価の高い研究成果を発表しており、照明学会論文賞は通算で3度目の受賞で本賞の最多受賞となります。

受賞した三宅さん

 

受賞論文

Kenji Miyake, Syunsuke Ota, Daiki Shigematsu, Koji Ohkusa, Yoshihisa Ikeda, Masafumi Jinno
“Visibility Improvement in Expressway Tunnels by Optimizing the Color Temperature and Light Distribution of the Pulse-operated LED Luminaires”
Journal of Science and Technology in Lighting, Vol.42, pp.22-28, 2019.

「2020年日本液晶学会オンライン研究発表会」において、大学院理工学研究科博士前期課程2年生の米田 冴輝さんが「虹彩賞」を受賞しました。(令和2年10月29日~30日)

 令和2年10月29日(木)~30日(金)に開催された「2020年日本液晶学会オンライン研究発表会」において、大学院理工学研究科博士前期課程2年生の米田 冴輝さんが「虹彩賞」を受賞しました。

 本賞は、日本液晶学会の研究発表会において優れたポスター講演をおこなった30歳以下の若手研究者や技術者を表彰するもので、今回は67件のポスター発表の中から7名が表彰されました。

 研究発表の題目は「SPH法による高分子フィルムに生じる屈曲運動に関する研究」です。米田さんは、所属する高電圧工学研究室で門脇一則教授と尾崎良太郎准教授の指導を受け、高分子フィルムの動的挙動を解明するため粒子法のひとつであるSmoothed Particle Hydrodynamics(SPH)法を用いたシミュレーションを開発し、フィルムの屈曲や延伸状態を解析しました。本発表では、プレゼンテーション技術のレベル、質疑に対する受け答えの能力、研究内容の理解レベル、研究のオリジナリティー、考察の裏づけと考察の論理性を高く評価され、今回の受賞に至りました。

受賞した米田さん

大学院理工学研究科博士前期課程2年生の三原貴大さんが9th International Symposium on Electrical Insulating Materials (ISEIM 2020)でExcellent Oral Presentation Awardを受賞し,さらにThe MVP winnerにも選出されました【9月13日(金)~17日(日)】

 令和2年9月13日(金)~17日(日)にオンラインで開催された「9th International Symposium on Electrical Insulating Materials (ISEIM 2020)」において,大学院理工学研究科博士前期課程2年生の三原貴大さんが「Excellent Oral Presentation Award」を受賞しました。本会議では,若手研究者によるポスター発表が84件あり,これらの中から優れた発表をした16名に対して本賞が授与されました。さらに大会組織委員会は,最も優れた発表をした若手研究者として,三原さんをThe MVP winnerに選出しました。これを受けて三原さんは,11月6日(金)に韓国で開催されたThe 2020 Fall Conference of Electro-physics and Applications Society in the Korean Institute of Electrical Engineersにて招待発表(ビデオ配信)し,韓国電気学会からJapan-Korea Young Researcher Exchange Program Awardを受賞しました。
 講演した論文の題目は「Current Reduction Caused by Strong Local Field in Low-density Polyethylene under Various Temperatures」です。所属する高電圧工学研究室にて門脇一則教授と尾崎良太郎准教授の指導を受け,電力ケーブル用絶縁材料の電気伝導機構を解明するための実験的研究に取り組んできた成果をまとめたものです。
受賞した三原貴大さん
賞状
 

大学院理工学研究科博士前期課程2年生の内田 龍之介さんと杉本 大志 助教が2020 International Conference on Big data, IoT, and Cloud Computing (ICBICC 2020)(オンライン開催)でExcellent Oral Presentation Awardを受賞しました【10月9日(金)~11日(日)】

 令和2年10月9日(金)~11日(日)に東京都立大学 秋葉原サテライトキャンパスならびにオンラインで開催された「2020 International Conference on Big data, IoT, and Cloud Computing (ICBICC 2020)」において、大学院理工学研究科博士前期課程2年生の内田 龍之介さんと杉本 大志助教が「Excellent Oral Presentation Award」を受賞しました。

 本賞は、特に優れた講演を行った者を対象に与えられます。

 講演した論文の題目は「An Experimental Study for Tracking Ability of Deep Q-Network under the Multi-Objective Behaviour using a Mobile Robot with LiDAR」です。本研究は、都築 伸二 教授と杉本 助教の指導を受け、高齢者の見守り問題に焦点を当てたものとなります。特に内田さんは2次元レーザスキャナ(LiDAR)と複数センサを用いた移動ロボットの為の情報処理機構を構築し、杉本 助教が自律移動アルゴリズムの構築を担当する事で、本ロボットの有用性をシミュレーション並びに実環境下に於いて明らかにするとともに、今後の自律移動ロボットの抱える課題と得られた知見を提示しました。

 内田さんと杉本 助教によるこれらの研究の着眼点と的確な発表・質疑応答の様子が評価され、今回の受賞に至りました。

                                          賞状

大学院理工学研究科博士前期課程2年生の中岡 典弘さんが電子情報通信学会ディペンダブルコンピューティング研究会の第7回研究会若手優秀講演賞を受賞しました。

 令和2年11月17日,大学院理工学研究科博士前期課程2年生の中岡 典弘さんは,昨年の11月13日(水)-15日(金)に愛媛県男女共同参画センターで開催された「デザインガイア2019 ~VLSI設計の新しい大地~」において発表した論文が,電子情報通信学会ディペンダブルコンピューティング研究会(以下DC研究会)の第7回研究会若手優秀講演賞を受賞しました。
 本賞は,毎年6月1日より翌年5月31日までに開催されたDC研究会が主催する研究会において特に優秀な講演(総講演件数の上位5%)を行った33歳未満の若手研究者や技術者を対象に,DC研究会若手優秀講演賞が与えられます。
 講演論文では,先進自動運転システム向けの車載大規模集積回路の高度な品質を保証するために開発されている,マルチサイクルテストスキームを用いたパワーオンセルフテストにおける故障検査の困難さの問題を解明しています。具体的には,テストサイクル数の増加に伴って被検査回路自身が生成するテスト用データが,新たな縮退故障を検出することが困難となる「故障検出能力低下問題」に対して,確率ベースのテスタビリティ評価尺度を利用して,故障検出能力低下問題のメカニズムを解析しました。なお,本研究成果は,王 シンレイ 講師,樋上 喜信 教授,高橋 寛 教授の研究チームがルネサスエレクトロニクス株式会社と取り組んでいる共同研究「先進自動運転システムの機能安全強化技術」の一部です。

受賞した中岡 典弘さん

【受賞論文】

中岡典弘, 青野智己, 工藤壮司, 王 森レイ, 樋上喜信, 高橋 寛(愛媛大), 岩田浩幸, 前田洋一, 松嶋 潤(ルネサスエレクトロニクス), “確率ベース手法を用いたマルチサイクルテストにおけるキャプチャパターンの故障検出能力低下問題の解析”,信学技報 119(282), 145-150, 2019-11-13

 

 

門脇 一則教授が電気学会基礎・材料・共通部門特別賞「論文査読功労賞」を受賞しました。

 理工学研究科 門脇 一則教授が,一般社団法人電気学会基礎・材料・共通部門特別賞「論文査読功労賞」を受賞いたしました。
 「論文査読功労賞」は電気学会基礎・材料・共通分野の活動のうち,論文査読について貢献したものに与えられる賞で,門脇教授の長年にわたる論文査読に対する業績に対して贈られました。

2020年2月7日に神野雅文教授が「プラズマによる遺伝子および分子導入現象の先駆的研究」により、第21回プラズマ材料科学賞 奨励部門賞を受賞しました。

 2020年2月7日に神野雅文教授が「プラズマによる遺伝子および分子導入現象の先駆的研究」により、第21回プラズマ材料科学賞 奨励部門賞を受賞しました。
 「プラズマ材料科学賞」は,日本学術振興会プラズマ材料科学第153委員会の発足10年目を記念し平成9年度に創設されたもので,プラズマ材料科学の研究・開発において貢献し,顕著な業績をあげている個人またはグループを顕彰するものです。奨励部門賞は若手研究者による業績・貢献に対して与えられるものです。プラズマ材料科学賞の選考は、

(1)プラズマ材料科学の進歩・向上に多大な貢献をなした優秀な成果
(2)プラズマ材料科学技術の進歩・発展に関する優れた功績
(3)プラズマ材料科学分野における示唆的かつ独創的で将来性を窺わせる成果
(4)プラズマ材料科学分野の学会,研究会,国際会議,等の運営・幹事業務における多大な貢献

の4つの観点で評価され、プラズマ科学の分野において大変権威のある賞です。

 

オリエンタルモーター株式会社代表取締役社長の川人英二様に講演をいただきました【11月19日(火)】

 令和元年11月19日(火)城北キャンパスグリーンホールにて、工学部電気電子工学科の2~4年生、大学院理工学研究科電子情報工学専攻1~2年生を対象として、オリエンタルモーター株式会社代表取締役執行役員社長の川人英二様による講演会「学生時代から今日までを振り返って」を開催しました。このたびの講演会は、川人様が本学工学部電気工学科の卒業生であるご縁により実現に至りました。
 講演の前半では、中学から大学まで続けてきた柔道から学んだことや、オリエンタルモーター株式会社に入社した経緯などについてお話がありました。自分の進む道を決めるときには、何事にも好奇心を持って実際に体験することが重要であることを、川人様ご自身の体験を例に教えていただきました。講演の後半では、入社から今日までを振り返るとともに、業界の将来について紹介していただきました。迷いと葛藤を抱えたまま雑用とも思える日々の業務に追われていた新人の頃が、後から考えると実は非常に大切な時期だったこと、技術者としてのご自身の弱みが会社の弱みでもあると気づき、これを克服すべく技術習得のための出向を自ら志願したことが、その後の主力商品を生む原動力となったこと、海外勤務では異文化の中で会社の考え方の浸透に苦心したこと、帰国後、国内事業所に山積された課題や大震災からの復旧対応に真摯に向かい合う日々の中、当時のCEOから次期社長を突然任されたことなどについてお話ししてくださいました。
 このたびの講演は、学生にとって、日常の講義や課外活動の学びを超えるものであり、自らが組織や社会の一員として生きていく能力を養うためには何が必要かを考える貴重な時間となりました。本講演会は平成31年度愛媛大学教育改革促進事業「先輩技術者からの学びを提供する少人数キャリア教育システムの開発」の一環として行われたものです。