愛媛大学工学部附属環境・エネルギー工学センター令和3年度セミナーを開催しました【12月16日(木)】

 令和3年12月16日(木)、愛媛大学工学部は、「愛媛大学工学部附属環境・エネルギー工学センター令和3年度セミナー」を南加記念ホールで開催し、関連企業・自治体の関係者や学生等約80人が参加しました。

 はじめに、高橋寛工学部長から開会挨拶があり、続いて、株式会社谷グリーンエネルギー研究所の谷義勝社長の講演がありました。本講演では、新エネルギーを取り巻く環境、最新の水素関連技術やカーボンニュートラルなどについての説明と紹介がありました。

学部長の挨拶
谷様の講演

 講演の後、事前に申し込みのあった参加者に、研究室見学を行いました。普段、見ることのできない研究室の機器や教員の研究内容に、参加者は興味深く耳を傾けていました。

 
 

 工学部附属環境・エネルギー工学センターは、環境やエネルギーに関わる技術開発及び人材育成を通じて、地域産業の創生と活性化並びに諸課題解決に取り組んでまいります。

The website of the Faculty of Engineering, Ehime University is available in English./愛媛大学工学部ホームページは英語でご覧いただけます。

The website of the Faculty of Engineering, Ehime University is available in English.
To check our information in English, please access the URL below.

URL:https://www.eng.ehime-u.ac.jp/kougaku/english/

【以下日本語】
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愛媛大学工学部附属船舶海洋工学センター「船舶性能入門」特別授業を行いました【12月14日(火)】

 令和3年12月14日(火),共通講義棟C EL35において,工学部附属船舶海洋工学センター特別授業を行いました。

 工学部機械・システム分野3年生向け「船舶性能入門」の授業内で,船舶海洋工学センターのコンソーシアム構成企業である浅川造船株式会社の経営戦略室室長 谷川文章氏にお越しいただき,造船業の事業特性や生産性向上モデルについて講義をしていただきました。

 授業では造船業の業務プロセスやこれまでの歴史,谷川氏の豊富なご経験によって考案された事業改善モデルなどについてご説明いただき,学生たちは熱心に耳を傾けていました。

 

【社会基盤工学・社会デザインコース】在学生によるコース紹介

在学生に大学生活についてインタビューしました。

Q1: 土木・環境分野の志望理由と将来のキャリアパスは?
Q2: 土木・環境分野の授業について?
Q3: 土木・環境分野でのキャンパスライフの良いところは?
Q4: 受験生の皆さんにメッセージ

Q1: 土木・環境分野の志望理由と将来のキャリアパスは?

 

志望理由は?


学生A

受験生の時は,なんとなくまちづくりに関わることを学んでみたいと考えていました。また,地元から一度離れて生活してみたいとの思いもあり,愛媛大学の土木・環境分野で学ぼうと決めました。


学生B

受験生のときから建設現場で働く女性に憧れて,施工管理(ゼネコン)の仕事に興味があったため土木工学分野を学ぶことができる社会基盤工学コースを志望しました。


学生C

受験生のとき,公務員への就職を志望していて,四国地域の社会基盤整備や環境分野について学びたいと考え,愛媛大学の土木・環境分野への進学を決めました。


学生D

受験生の頃は,正直将来何になりたいのか全く決まっていなかったので,自分が何に向いているのか見つけることができるのではないかと愛媛大学の工学部工学科を選びました。

1年生の勉強を通して,橋やトンネルなどの大きな社会基盤構造物の建設や,地震や河川堤防などの防災に興味が湧き,土木・環境分野を志望しました。


学生E

私はもともと戸建の住宅の設計に興味があり,将来はその道に進もうと考えていました。しかし,自分の中でより多くの人々や社会に貢献できる技術者になりたいと思い,構造物の耐震設計等といった防災・減災について勉強したいという気持ちが強くなり,土木・環境分野を志望しました。

 

将来のキャリアパス?


学生A

卒業後は,公務員と民間企業(コンサル)への就職で迷っています。大学で学んだことを活かせる土木系の仕事につき,後世に残っていく土木構造物をつくりたいと考えています!


学生B

卒業後はより自分の知識を深めて社会に貢献したいと思い,大学院進学を考えています。将来はゼネコンで施工管理の仕事に就き,海外でも活躍できる人材になりたいです!

学生C・D

まだ決めていないけど,幅広い選択肢のなかで,大学で学んできた知識を生かし,自分の強みが最大限に発揮できる業界・職種を見つけて働きたいと考えています。


学生E

本コースでは幅広く土木工学について学ぶことができ,この学科で学んだことを活かして災害に強いまちづくりに貢献できる人材になりたいと考えています。

☆志望理由のキーワードは,まちづくり,社会基盤構造物,環境分野だね!

☆将来のキャリアパスは,公務員,ゼネコン,コンサル,大学院進学だね!

Q2: 土木・環境分野の授業について?

 

<3回生前学期 社会基盤工学実験>


学生A

この授業は,構造力学分野,水理学分野,土質力学分野,コンクリート分野の4分野をそれぞれに実験していくものです。

3回生まで,座学で学んできたことを実際に班員ととも協力しながら実験していくことで,座学で学んできたことへの理解が深まります。

また,サポートをしてくださる先輩は気さくな方が多く楽しく実験を進めることができます!

<3回生前学期 橋梁デザインコンペティション>


学生B

学部3回生の前学期に橋梁デザインコンペティションという授業でCADの使い方を学習した後,グループで橋梁のデザイン設計を行いました。

CADの操作に苦戦しましたが,グループメンバーと協力しながら,実際に橋梁に足を運んでその橋梁の周辺環境を調査し,どのようなデザインにすれば景観によくなじみ,利用しやすくなるのかを考えることはとても楽しく,完成したときは達成感がありました。


学生C

この授業では3DCADを用いて下図のような橋梁や周辺の環境をモデルしました。周辺環境とも調和し,構造的にも優れた橋についてゼロから自分たちで考え,設計したことで構造物を設計することの楽しさを知ることができました。

また,コンセプトや橋の名前等も考え,自ら設計した橋梁への愛着も沸き,構造物を設計するということの面白さも感じることができました。

<3回生前学期 瀬戸内工学>


学生D

3回生前学期の瀬戸内工学という授業では,授業の一環として現場見学があります。この見学ではダム,河川,そして建設中のトンネルの見学を行いました。

中でも特に興味深かったのが建設中のトンネルの見学です。普段とは違うトンネル内の様子,今まで見たことのない建設機械や作業現場など,普段何気なく利用していたトンネルの非日常的な姿を見ることができました。

このような供用後には見ることのできない風景に触れることができるのも魅力的です!


学生E

実際に,建設途中の橋やダムの建設現場に足を運んで現場で働く技術者の生の声を聞いたり,建設の様子を見学する機会がありました。教室での授業では感じることのできない実際の建設現場のスケールの大きさや技術者の方々の熱量などに圧倒されることが多くあり,とても印象的でした。

こういった現場見学の機会が設けられている点もこのコースの魅力の一つだと思います!

Q3: 土木・環境分野でのキャンパスライフの良いところは?

 

学生A

座学で知識を身につけることはもちろんのこと,実験や実習,フィールドワークなどもあります。実際に自分でやってみたり,自分の目で見たりするなど,自分で体験できることは良い経験になります。

また,ゼネコンなどの民間企業や公務員として実際に働いておられる方と講義やフィールドワークの際に関わることがあり,貴重なお話を聞き,土木の仕事について深く知ることもできます。


学生B

所属コースでは構造力学や環境学などの勉強だけでなく,授業でトンネルや道路の建設現場に見学に行くことがあります。実際に現場を見てみることで学んでいることがどのように活かされているのかを知ることができるため,学ぶ意欲がかきたてられるだけでなく,働いている方々の姿を見て施工管理の仕事がしたいという思いが強くなりました。

また,グループワークを行う授業が多いため,男女問わず交友の幅を広げられます。1限から始まる授業も多いので,朝が早く大変なこともありますが,座学の授業で専門的な知識を得ることができるだけでなく,CADやプログラミングの技術も身に付けることができます。

さらに,学部3回生の前学期まで必修科目として英語の授業もあり,リスニング・リーディングの学習や,英語によるプレゼンテーションを行うための英語力が鍛えられます。


学生C

構造力学,土質力学,水理学を始めとした基礎的な学習から始まり,段階を踏みながら授業のレベルも変わっていくため,これまで学習したことのない分野であっても修得しやすいカリキュラムになっていると思います。

3回生後学期からは学生実験が始まるので座学で学んだことを実験を通して理解を深めていくことができます。また,先生方の授業もとても丁寧であるため,学びやすい環境であると感じています!


学生D

他のコースに比べ,グループで進めていく授業が多いと思います。同じ分野に興味を持った同級生たちと一緒に頑張っていく授業が多いため,たくさんの仲間ができたり,自分では思いつかないようないろいろな意見を聞くことができ,視野が広がります。

知識だけでなく,コミュニケーション能力や協調性なども対人スキルも上げることができると思います。


学生E

土木分野の専門的な知識を学ぶことができる点はもちろんのこと,学んだ知識を活かして橋梁のデザインをグループで行うなど,座学で修得した知識を用いて実習や演習を進めることで学びを深めるカリキュラム構成になっています。

また,グループワークなども多くあり,学生間の仲を深めやすい点も魅力だと思います。

☆座学だけでなく,グループワーク・実験・実習・現場見学での学びが豊富だね!

Q4: 受験生の皆さんにメッセージ

 

学生A

愛媛大学工学部工学科は,1年次に各工学分野について学ぶことができます。

社会基盤工学コースで学びたい方も,まだ迷っている方も1年次に土木環境分野の授業を受けることで,社会基盤工学・社会デザインコースでどのようなことを学ぶことができるのか知り,より興味を持っていただけると思います。

少しでも興味がある方は,土木・環境分野をぜひ検討してみてください。


学生B

工学科は2回生からコースに配属されるので,1年間自分の進路を考えることができます。そのため,ものづくりに興味はあるけどまだ具体的に何をしたいのかわからないという方におすすめです。

受験勉強は大変だと思いますが,充実したキャンパスライフに向けて頑張ってください!


学生C

高校生まで明確な目標や将来の夢がなくても,勉強を進めていくうちに自分自身のやりたいことが見えてくると思います。大学においての勉学や生活面での不安などあると思いますが,教職員・先輩からのサポートや,友人との助け合いを通して必ず乗り越えられると思います。

土木環境分野ではとても有意義な学生生活が待ってます!


学生D

土木環境分野は,専門的な知識をつけるだけでなく,実験や見学,実習などで身に着けた知識を活用し学びをさらに深めることができる場所です。たくさんの仲間とアクティブに学びたい人にはとても良い環境だと思います。

ぜひ,将来土木分野に携わりたいと思っている人も,工学部に興味はあるけど将来のビジョンがしっかり決まっていないという人も,ここでいろいろなことを学び,将来を考えてみてはいかがですか?


学生E

自分の思い描く将来像がまだまだ定まっていない人もいると思いますが,少しでも土木・環境分野に興味があれば,このコースを志望してみることをお勧めします。

大学生活を送る中で,モノづくりに対する興味がより深まることは間違いないですし,真摯に生徒に向き合ってくださる教職員による手厚いサポートを受けることができます。きっと自分のなりたい将来像も見えてくるはずです!

【機械工学・知能システム学コース】在学生インタビュー

機械工学コース/知能システム学コースに所属する在学生の方々にインタビューしてみました。

機械工学コースと知能システム学コースの違い

授業の多くは重複しているので、あまり違いは感じないかな。
3年生でそれぞれが受ける、機械工学実験と知能システム学実験でも、1つのテーマ(機械は伝熱工学実験、知能はシーケンス制御実験)以外、他の8テーマは同じだし。

両コースに所属している先生が、どっちのコースの学生に対しても授業してるしね。

ざっくり言うと、機械は機械、知能はロボットに強い先生が所属している。
でも人工知能を搭載した自動車とか、油圧や空気圧(機械工学の一つ、流体力学が活躍する分野)で動作するロボットなんかを見たら、お互いがお互いを必要としているからね。

でも、4年生の卒業研究では、機械の学生は機械系の研究室(材料、エネルギーなど)、 知能の学生は知能の研究室(制御、ロボット)に優先的に入れる。

「機械に入ったら絶対に機械系、知能に入ったら絶対に知能系の研究室にしか入れない!」ってわけじゃないから、入学してから自分の適性を見つめ直すこともできるよ。

工学部では、2年生になってからコースが決まるけど、「自分はこのコースしかあり得ない!」という人は 学校推薦型選抜Ⅰ、Ⅱを受ければ良いと思う。

機械工学コース/知能システム学コースを選んだ理由

もともとメカが好きということもあるけど、機械はどこにでもあるから。
自動車や飛行機はもちろん機械だし、食品を作るマシンも機械。
機械はどこでも必要。

実際、就職も良いからね。
ホームページを見たらよく分かる。
なんと求人倍率は15倍以上!

進路の相談をしたら、「迷ったら機械!大学進学後も、あらゆる可能性が温存できる」って言われたことがある。

僕はお父さんも兄弟も機械系だったから、その影響が大きいかな。

機械に関わる人は多いから、そういう人も多いだろうね。
求められているからこそ、家族にも機械系の人が結構いるんだよ。

これはコースを選んだ話とは違うけど、愛媛大学工学部は2次試験で英語がないので、負担が少なかったな。
就職の時にTOEICのスコアが必要だったりするので、英語を軽く見ているわけじゃないけど。

入学したら、共通教育では英語の科目、コースに入ってからも「技術英語」という科目があるから、英語が大切だと言うことには代わりないね。

機械工学コース/知能システム学コースで学べること

ズバリ4力!
材料力学、流体力学、熱力学、機械力学の4つの力学。
機械やロボットを作るのには欠かせない。

材料力学、流体力学、熱力学はなんとなく分かるかもしれないけど、「機械力学って何だろう?」って思うかもね。
ざっくり言うと、機械力学は機械の振動を解析する学問なんだ。
振動は故障の原因になるから、あなどっちゃいけない。

他のコースにない、特徴的な科目としてCADがあるかな。
Computer Aided Designの略で、コンピュータの中で機械やロボットの形を設計するんだ。

こんなやつだね。

最近じゃ、設計した形状データをそのまま使って、簡単に強度計算や熱流動のシミュレーションもできるようになっている。

CADは特殊能力。
僕は機械の設計会社でアルバイトをしてるけど、CADができる分、時給が良いよ。

メカっぽい授業だけじゃなくて、電気系やプログラミング、人工知能なんかも勉強する。
機械やロボットをどう動かすかも、機械系エンジニアが関わる部分だから。
結構、工学の全てを見渡せるコースだと思う。

でも、幅広い分、それぞれの関連を理解するのには時間がかかるかも。
材料力学のすごさは設計製図の授業で見えてくるし、卒業研究になって実験装置を作る際に、いろんな授業の知識がつながってくる。

印象に残っている授業

設計製図かな。
仕組みまで自分で考えて、初めて機械らしい設計をするから。
大変だけど、「自分で機械の設計ができるようになった!」と言う実感が湧く。

機械工学コース/知能システム学コースに入ってからの授業じゃないけど、1年生の工学リテラシーでは、色々なコースがどんな分野に関係するのかを知ることができて、2年生でのコース選択の役に立った。

機械工学コース/知能システム学コースの就職先

ベタなところだと自動車、重工業、電機、造船、プラント設計、電力などかな。
とにかく就職に強いよね。

極端な例でいうと、弁護士になった先輩もいます。

就職担当の先生が、「医者以外なら何でもなれる!」って豪語してた笑

医療機器メーカーに就職する人もいるから、医療が全く遠いってこともない。

まあ、誇張表現もあるけど、それぐらい幅広い就職先があるってことだね。
また、機械工学コース/知能システム学コースの卒業生が、それだけすごいってことだよ。

機械工学コース/知能システム学コースに進んで良かったこと

達成度票があることかな。
これは自分の現在の学力がどのくらいなのかを数値化するエクセルシートなんだ。
シートの中の計算式の重みを見たら、どの力が大事かも分かってくるから、特に何に力を入れて勉強したら良いのかが分かる。

あと履修指導の時に、コース独自で分かりやすく集計してある「履修指導票」というのをくれて、単位の計算がしやすい。

「履修指導票」は指導する教員にとってもありがたいのよね・・・。

愛媛大学に進んで良かったこと

四国で見たら他の大学よりも大きい総合大学だから、いろんな学部の人と友達になれるし、何よりも松山の中心にあって便利。
アルバイトも結構あるし、住みやすい。

確かに、ちょっと移動すればお城、温泉(=The 観光地)だし、自然も豊か。
いろんな用事で移動するのも自転車で済む、コンパクトな街だしね。

勉強以外について

僕はサークルで、タッチラグビーをやっていた。
マイナーなんだけど、四国予選がなくて、大会はいきなり西日本大会から。
全国大会に行きたいと思ったら、マイナーな種目の部活やサークルを狙うのもありかな。

僕は航空力学研究会「二宮翔会」で人力飛行機を作ってた。
2018年に鳥人間コンテストに出場できたんだけど、台風で競技自体が中止になったのは残念だったな。
でも人が乗れるサイズの、本当に飛ぶことができる飛行機を作るのは楽しかった。

私、顧問なので宣伝させて下さい
コロナ禍で活動中止を余儀なくされたけど、受験生のみなさんが入学する春には、精力的に活動できると期待しています。
先輩達の意志を継いで、鳥人間コンテストを目指しましょう!

これから受験シーズン突入です。
体調を万全にして、しっかり勉強して受験に臨んで下さい。
愛媛大学工学部に入って、充実した楽しい大学生活を一緒に送りましょう!


機械工学コース 流体物理研究室にて撮影