大学院理工学研究科2年生の玉井愛菜さん、総合情報メディアセンターの阿萬裕久教授、川原稔教授、佐伯昌造特定講師が、「2025年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました【4月1日(水)】

令和8年4月1日(水)に大学院理工学研究科理工学専攻数理情報プログラム2年生(発表時点では1年生)の玉井愛菜さん、総合情報メディアセンターの阿萬裕久教授、川原稔教授、佐伯昌造特定講師が、「2025年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました。  

玉井さんらは、同年3月2日に長崎県対馬市で開催された電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会に参加し、「変数名に使われる略語の傾向に関する定量的調査 ~ 名前変更リファクタリングの支援に向けた調査 ~」という題目で論文発表を行いました。                                                         同研究会の研究奨励賞は、当該年度に電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会で行われた発表のうち、研究内容およびプレゼンテーションに優れたものであって、なおかつ登壇発表者が学生(社会人学生を含む)で第一著者であるものについて著者全員を表彰するというものです。

玉井さんらは、プログラム理解において重要な役割を果たす変数の名前に注目し、品質改善の一環で行われる変数名変更データを解析していく中で、略語の扱いに関して大量のデータを解析することでその傾向を定量的に示して分類するという研究成果を発表しました。                                                                                  一般に、変数につける名前はプログラマの好みや経験に依存するところが大きいのですが、その一方でプログラミングにおける明文化されない慣行も一種の共通概念として存在しています。玉井さんらは、AI 等を用いた変数名の自動評価‧推敲システムの構築に向けた基礎的研究として、変数に使われる名前、特に略語の傾向を定量的に捉えることを目的に大量のデータ収集と分析を行いました。研究会では玉井さんらの報告内容の有用性と将来的な発展の可能性が高く評価されて受賞に至りました。 

この研究は、ソフトウェアの品質管理技術を促進する上で有用な手法の一つになると期待されます。

         

⼤学院理⼯学研究科の神野雅⽂教授が第33回「源内⼤賞」を受賞しました【3月25日(金)】

愛媛⼤学⼤学院理⼯学研究科の神野雅⽂教授が、これまで⾏ってきたプラズマ分⼦・遺伝⼦導⼊の研究が評価され「源内⼤賞」を受賞しました。

この賞は、平賀源内の偉業をたたえて設⽴された公益財団法⼈エレキテル尾崎財団が、電気・通信技術等の研究分野で先導的・開拓的な研究業績を挙げた者を毎年選考し、授与するものです。

受賞タイトルは「プラズマ分⼦・遺伝⼦導⼊法の機序解明研究と実⽤化」です。
再⽣医療や遺伝⼦治療を⾝近な医療にするためには、細胞の中に遺伝⼦や薬の分⼦を送り込む技術が不可⽋です。しかし従来の⽅法には、細胞を傷つけたり、染⾊体の遺伝情報を乱してしまったりする「安全性」の⼤きな壁がありました。それに対して、本研究では、極⼩のプラズマをほんの⼀瞬(ミリ秒単位)だけ細胞に照射する「マイクロプラズマ法」を考案し、この問題を解決しました。
学術的な最⼤のブレイクスルーは、遺伝⼦が導⼊される仕組みの解明です。プラズマがもたらす「微弱な電流」と「活性酸素」の複合刺激が、細胞が本来持っている物質を取り込む⾃然な働き(エンドサイトーシス)を優しく呼び起こすことを世界で初めて突き⽌めました。細胞の膜を無理やり破るのではなく、細胞⾃⾝の⼒を引き出して導⼊するため、ダメージが極限まで抑えられます。その結果、遺伝情報を汚染しない「極めて安全で⾼効率な分⼦・遺伝⼦の導⼊」を世界で唯⼀実現しました。
電気⼯学と⽣命⼯学を融合させたこの画期的な成果は、愛媛⼤学発ベンチャーを通じて2025年に専⽤装置として製品化されました。最先端の医療を広く⼀般の⼈々に届ける「夢のツール」として、社会実装の⼤きな⼀歩を踏み出しています。

     

大学院理工学研究科修士1年生の西脇弘輝さんが情報処理学会第88回全国大会において学生奨励賞を受賞しました【3月23日(月)】

令和8年3月23日、大学院理工学研究科修士1年生の西脇弘輝さんが情報処理学会第88回全国大会において学生奨励賞を受賞しました。受賞した講演題目は「SAS-L2を用いたMQTT認証システムの評価」です。

【研究の概要】                                                    近年、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT機器において、「MQTT」という通信方式が広く普及しています。しかし、小型で安価なIoTデバイスは計算能力に限りがあり、高度なセキュリティを導入すると処理が重くなるという課題がありました。                                                  西脇弘輝さんは、複雑な計算(ハッシュ関数)を必要としない軽量な認証方式「SAS-L2」に着目しました。これをMQTTに応用し、排他的論理和と加算という極めてシンプルな計算のみで構成される認証システムを構築しました。実機を用いた検証の結果、従来の手法と比較してパブリッシャー(データ送信側)の計算時間を約3分の1にまで削減することに成功しました。                   この成果は、リソースの限られた小型デバイスにおいても、高いセキュリティと高速な処理性能を両立できる可能性を示すものです。

【学生奨励賞について】                                                                                    本賞は、情報処理学会の学生セッションにおいて、優れた発表を行った学生に授与されるものです。受賞者には、デジタル証明書である「オープンバッジ」が授与されます。

  

 

大学院理工学研究科博士前期課程2年生の佐々木翔也さんが電子情報通信学会ディペンダブルコンピューティング研究会第12回研究会若手優秀講演賞を受賞しました【12月1日(月)】

大学院理工学研究科博士前期課程2年生の佐々木翔也さんが、電子情報通信学会ディペンダブルコンピューティング研究会(以下、DC研究会)において、第12回研究会若手優秀講演賞を受賞しました。

本賞は、令和6年6月1日から令和7年5月31日までに開催されたDC研究会が主催する研究会において、特に優れた発表を行った33歳未満の若手研究者・技術者(全発表件数の上位5%)に贈られる賞です。

佐々木さんは、令和7年2月18日(火)に東京機械振興会館で開催されたDC研究会において研究成果を発表し、その内容が高く評価され、令和7年12月1日に本賞の受賞が決定しました。

本研究では、半導体回路の故障を効率よく検出するために設置される「テストポイント」の選び方について研究しました。
近年は、深層学習を用いて回路の中から適切なテストポイントを自動で選ぶ手法が注目されていますが、その判断理由が分かりにくいという課題がありました。
そこで本研究では、深層強化学習によって選ばれたテストポイントと、従来の経験則に基づく方法で選ばれたテストポイントを比較し、回路の構造との関係を分析しました。回路内の信号の流れを前後にたどる解析を行い、信号が集まる箇所や論理回路の構成などの特徴が、テストポイントの重要度にどのように影響するかを明らかにしました。本研究の成果は、深層学習を用いたテスト技術の理解を深め、より高性能な半導体テスト手法の開発に貢献するものです。

なお、本研究成果は、理工学研究科計算機システム研究室の王 森レイ講師が代表する日中二国間交流事業共同研究プロジェクト「チップレットシステムのライフサイクル高信頼化設計」および高橋 寛 教授が代表する科研費研究「構造型情報処理アーキテクチャに対するフィールドテスト法」の一環として実施されたものです。

受賞論文題目:佐々木翔也・井手秋孝・王 森レイ・甲斐 博・高橋 寛(愛媛大)
       「深層強化学習を用いたテストポイント挿入法に対する特徴解析」

令和7年電気学会 基礎・材料・共通部門大会において愛媛大学理工学研究科(工学系)の関係者5名が受賞しました【9月4日(木)】

令和7年9月3日(水)から5日(金)にかけて、芝浦工業大学豊洲キャンパスにて開催された、令和7年電気学会 基礎・材料・共通部門大会において、基礎・材料・共通部門特別賞などの表彰式が執り行われ、愛媛大学理工学研究科(工学系)の関係者5名が受賞しました。

同一機関から同時に複数名が受賞するということは異例であり、今回、愛媛大学が快挙を成し遂げました。
これは、絶縁材料および放電パルスパワー分野における本学の研究活動が高く評価されたことを示すものです。

受賞者は以下の通りです。
 
基礎・材料・共通部門特別賞 学術・貢献賞 井堀 春生 教授
基礎・材料・共通部門特別賞 感謝状    門脇 一則 教授
基礎・材料・共通部門特別賞 感謝状    尾﨑 良太郎 教授
電気学会 優秀論文発表賞         前畑 真由(理工学研究科 博士前期課程修了生(令和7年3月))
基礎・材料・共通部門 優秀論文発表賞   松田 遼 (理工学研究科 博士前期課程2回生)

表彰式の様子(左上から順に井堀教授、門脇教授、尾崎教授、松田さん、前畑さん)

「2025年日本液晶学会討論会」において大学院理工学研究科博士前期課程2年生の前田裕斗さんが「若葉賞」を受賞しました【9月10日(水)~12日(金)】

令和7年9月10日(水)から12日(金)にかけて開催された「2025年日本液晶学会討論会」において、大学院理工学研究科社会基盤プログラム電気電子工学分野博士前期課程2年生の前田裕斗さんが「若葉賞」を受賞しました。

本賞は、日本液晶学会討論会において優れたポスター講演をおこなった30歳以下の若手研究者や技術者を表彰するものです。

研究発表の題目は「UV改質ポリイミド膜を用いたプレチルトパターン配向素子による回転対称な位相勾配の生成」です。
前田さんは、所属する電気物性工学研究室で、理工学研究科電気電子工学講座の尾崎良太郎教授および塚本脩仁助教より指導を受け、液晶の配向制御に関する新しい手法を開発しました。本研究では、UV光で改質したポリイミド膜を利用することで、プレチルト角を空間的に制御し、回転対称な位相勾配を実現できることを明らかにしました。これは、液晶を用いた光学素子の新たな設計指針を提示する成果として高く評価されました。

本発表では、プレゼンテーション技術のレベル、質疑に対する受け答えの能力、研究内容の理解レベル、研究のオリジナリティー、考察の裏づけと考察の論理性を高く評価され、今回の受賞に至りました。

受賞した前田さんと表彰状

大学院理工学研究科2年生の福田起大さん、上嶋涼介さん、1年生の大村昂聖さん、大学院理工学研究科の池田善久准教授、神野雅文教授が「ISPlasma2025/IC-PLANTS2025 Best Poster Presentation Award」を受賞しました【3月7日(金)】

2025年3月3日(月)から7日(金)にかけて、愛知県春日井市の中部大学で開催された国際シンポジウム「ISPlasma2025/IC-PLANTS2025」において、大学院理工学研究科博士前期課程2年の福田起大さんらが、題目「Molecular Introduction into Plant Callus Cells by Multiple Plasma Treatments」(講演番号:04P-81)にてポスター発表を行い、Best Poster Presentation Award を受賞しました。

本研究では、マイクロプラズマによる植物細胞への分子導入機構における活性酸素種(ROS)の効果を明らかにすることを目的としました。その中で、細胞膜に存在する膜結合酵素複合体NADPHオキシダーゼによるROS生成を阻害すると、分子導入量が減少することが確認されました。

従来の研究では、プラズマによって生成される外因性ROSと、細胞が生成する内因性ROSの影響を区別していませんでしたが、今回、内因性ROSを選択的に阻害することで内因性ROSが分子導入において重要な役割を果たしていることを示しました。

受賞一覧(※別サイトへジャンプします)
https://www.isplasma.jp/www2025/award.html

 

大学院理工学研究科の廣畠大輝さんが日本生物物理学会中国四国支部大会若手発表奨励賞を受賞しました【5月18日(日)】

令和7年5月17日(土)から18日(日)にかけて香川県で開催された、2025年度第16回日本生物物理学会中国四国支部大会において、大学院理工学研究科電気電子工学分野博士後期課程1年生の廣畠大輝さんが行った「Electric Energy-Dependent Cell Responses to Plasma Treatment」と題した発表が、若手発表奨励賞を受賞しました。

本大会では全26件の研究発表があり、廣畠さんは、大会で定めた要領により、英語で口頭発表、質疑応答を行いました。

大学院理工学研究科2年生の山下智也さん、大学院理工学研究科の阿萬裕久教授、川原稔教授が「2024年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました【3月26日(水)】

令和7年3月26日(水)に大学院理工学研究科理工学専攻数理情報プログラム2年生(表彰時点では1年生)の山下智也さん、大学院理工学研究科情報工学講座 (総合情報メディアセンター)の阿萬裕久教授、川原稔教授が、「2024年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました。

山下さんらは、同年3月10日に奄美大島で開催された電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会に参加し、「Webアプリケーションのテストスクリプトに対するミューテーションの活用に関する考察~ 異常系テストの自動支援に向けた試み ~」という題目で論文発表を行いました。
同研究会の研究奨励賞は、当該年度に電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会で行われた発表のうち、研究内容およびプレゼンテーションに優れたものであって、なおかつ登壇発表者が学生(社会人学生を含む)で第一著者であるものについて著者全員を表彰するというものです。

山下さんらは、Webアプリケーションに対する異常系テストの自動化支援を目的として、プログラムのミューテーション技術を応用して人間の操作ミスを模倣したテストケースを自動生成して実行する手法を提案しました。
今日、Webブラウザを介して使用するソフトウェアは広く普及していますが、そこで起こり得る人間の操作ミスは多種多様なものがあり、それらを網羅的にテストすることの難しさが知られています。研究会では山下さんらの提案内容の新規性と妥当性、並びに将来的な発展の可能性が高く評価されて受賞に至りました。

この研究は、ソフトウェアの品質管理技術を促進する上で有用な手法の一つになると期待されます。

受賞した山下さん
賞状

大学院理工学研究科の梶原智之准教授が第32回源内奨励賞を受賞しました【3月25日(火)】

令和7年3月25日(火)、大学院理工学研究科の梶原智之准教授が、これまで取り組んできた感情分析の研究を評価され、源内奨励賞を受賞しました。

この賞は、平賀源内の偉業をたたえて設立された公益財団法人エレキテル尾崎財団が、電気・通信・機械・情報の分野で顕著な研究業績をあげた者を選考し、授与するものです。
受賞タイトルは「感情分析の日本語データセット構築および個人特化手法に関する研究」であり、日本語のテキストから書き手の感情を推定するための分析基盤の整備についての貢献が高く評価されました。

 

関連する研究成果:
[1] Tomoyuki Kajiwara, Chenhui Chu, Noriko Takemura, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
WRIME: A New Dataset for Emotional Intensity Estimation with Subjective and Objective Annotations. In Proceedings of the 2021 Annual Conference of the North American Chapter of the Association for Computational Linguistics (NAACL 2021), pp.2095-2104, 2021.
 https://aclanthology.org/2021.naacl-main.169/

[2] Haruya Suzuki, Yuto Miyauchi, Kazuki Akiyama, Tomoyuki Kajiwara, Takashi Ninomiya, Noriko Takemura, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
A Japanese Dataset for Subjective and Objective Sentiment Polarity Classification in Micro Blog Domain. In Proceedings of the 13th International Conference on Language Resources and Evaluation (LREC 2022), pp.7022-7028, 2022.
 https://aclanthology.org/2022.lrec-1.759/

[3] Haruya Suzuki, Sora Tarumoto, Tomoyuki Kajiwara, Takashi Ninomiya, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
Emotional Intensity Estimation based on Writer’s Personality. In Proceedings of the AACL-IJCNLP 2022 Student Research Workshop (AACL-IJCNLP 2022 SRW), pp.1-7, 2022. 
https://aclanthology.org/2022.aacl-srw.1/

[4] 近藤里咲, 大塚琢生, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
大規模言語モデルによる日本語感情分析の性能評価. 情報処理学会第86回全国大会, pp.859-860, 2024. (学生奨励賞)
 https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/ipsj86-kondo.pdf

[5] 近藤里咲, 寺面杏優, 梶川怜恩, 堀口航輝, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
テキスト正規化による日本語感情分析の性能改善. 人工知能学会第38回全国大会, 4Xin2-12, 2024. (優秀賞)
 https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2024.0_4Xin212