令和7年1月17日(金)、BEMAC株式会社驀進ベースにて、愛媛大学工学部附属環境・エネルギー工学センター主催による令和6年度リカレント教育プログラム「水素エネルギーセミナー」を開催しました。
本セミナーは、当学の社会連携推進機構地域専門人材育成・リカレント教育支援センターの支援の下、「水素エネルギー」に関するリカレント教育、および地域と連携した人材育成活動を目的として令和4年度から実施しているもので、今回で3度目の開催となります。
セミナーには、環境・エネルギー工学センターの研究連絡協議会の企業をはじめ、県内外、特に東予地域の企業のみなさま、13名にご参加いただきました。
セミナーは、講義を第一部、実習を第二部として二部制で開催いたしました。
第一部では、まず、水素エネルギーについての理解を深めるために、環境・エネルギー工学センター長の中原真也教授より、「水素のカーボンニュートラルでの活用と燃焼利用」と題し、カーボンニュートラルにおける水素の重要性や、燃料としての特徴、さらに水素キャリアのひとつとして注目されているアンモニアの燃焼特性について、化学式や燃焼速度のグラフ等を用いた講義がありました。
次に、同副センター長の板垣吉晃教授より、実際に水素エネルギーを活用するにあたり、「水素の製造と発電利用」と題して、水素の活用状況や製造コスト、燃料電池の構造や発電力を踏まえた活用の展望、そして水素製造を具体化する水電解法についての講義がありました。
そして、第一部から第二部への移行に向けて、セミナーまとめとして同副センター長の三宅洋教授より、河川生物の生態系に気候変動に影響をもたらしている現状を踏まえたカーボンニュートラル社会実現の必要性についてお話がありました。
第二部では、実際に水素エネルギーを利用する燃料電池セルを作成し、発電効率などを計測・評価する実習を、板垣吉晃教授の指導のもと実施しました。実習には愛媛大学の学生も補助として参加しました。水素エネルギーを発生させる実験器具や計測装置を用いて、水電解での水素の製造や電解効率の計算・評価、水素エネルギーの力でプロペラを回したり発電効率の数値を計算・評価したりすることで、肌身を以って水素エネルギーの製造から活用までを体験する貴重な実習となりました。
工学部附属環境・エネルギー工学センターは、今後も、環境やエネルギーに関わる技術開発及び人材育成に取り組んでまいります。
第一部 中原先生の講義の様子
第一部 板垣先生の講義の様子
三宅先生によるセミナーまとめ
第二部 実習の様子