大学院理工学研究科の中江友哉さんが一般社団法人 軽金属学会第148回春期大会でExcellent EnglishPoster Awardを受賞しました【5月17日(土)】

令和7年5月17日(土)、大学院理工学研究科理工学専攻産業基盤プログラム(機能材料工学)博士前期課程2年生の中江友哉さんが、北九州国際会議場で開催された一般社団法人軽金属学会第148回春期大会において、英語のポスター発表を行い「Excellent English Poster Award」を受賞しました。

今回受賞した講演題目は「Effect of oxygen addition on the phase transformation in Ti-Nb alloys during heating」です。

「Excellent English Poster Award」は、軽金属学会の春期および秋期大会におけるポスターセッションにおいて優れた発表を行い、今後の発展が期待される35歳以下の研究者に贈られる賞です。

中江さんはチタン合金の構造変化に対する酸素の添加に関する発表を英語で行い、その内容が高く評価され、今回の受賞に至りました。

賞状を手にする中江さん

大学院理工学研究科の光井和輝さんがBest Oral Presentation賞を受賞しました【3月31日(月)】

令和7年1月24日(金)にInternational Congress on Glass 2025 (コルカタ・インド)において、大学院理工学研究科機能材料工学分野博士後期課程2年生の光井和輝さんが行った「Iron-Containing Oxide Glasses with n-type Conductivity」と題した発表が、令和7年3月31日(月)にBest Oral Presentation賞を受賞しました。

International Congress on Glassは、3年毎に開催される国際ガラス会議です。
上部組織(International Commission on Glass)は、1933年に英、独、伊、西、仏、米の6ヶ国によって設立され、現在では欧州20ヵ国、南北アメリカ5ヶ国、アジア5ヶ国を代表する学協会と、10の企業や組織が加盟したガラスの科学と技術に関する国際的な協会となりました。

酸化物ガラスは本来絶縁体として知られていますが、酸素主体のガラスネットワークにフッ素を加え、さらに酸化鉄を添加した汎用元素から成る組成で、半導体並の電気伝導性を示す酸化物ガラスを提案したことが、今回の主な受賞理由です。

賞状
賞状を持つ光井さん

大学院理工学研究科の山田龍弥さんが2024年度溶接学会奨学賞および第30回一般社団法人溶接学会四国支部講演大会優秀発表賞を受賞しました【2月20日(木)、3月7日(金)】

令和7年2月20日(木)、大学院理工学研究科機能材料工学分野博士前期課程2年生の山田龍弥さんが、「ソリッドワイヤを用いた高電流GMA溶接における溶滴移行形態の制御およびスパッタ発生量の低減に関する研究」で、2024年度溶接学会奨学賞を受賞しました。

山田さんの研究グループでは、炭酸ガスアーク溶接におけるスパッタ低減のため、二重のシールドガスで溶融池を大気から保護することができる構造のノズルを用い、内側のノズルにArガスを間欠的・周期的に添加し、アーク柱内のガス組成を周期的に変化させる「パルスガスMAG溶接法」を開発し、特許を取得(特許6711971)しています。
この溶接法を用いてAr添加条件を適切に選択すれば、Ar添加1周期に対し、アーク柱内のガス組成がAr主体である期間に1溶滴だけの落下(同期)とすることができ、スパッタを低減することが可能です。アーク溶接における溶接作業の効率化のためには、高電流化が有効であることから、山田さんは、高電流GMA溶接におけるスパッタ発生量に低減にむけたシールドガスの添加条件と溶接条件の最適化を試みました。
本研究結果は、パルスガスMAG溶接を用いた高能率な溶接方法の開発とその社会実装に大きくつながります。

山田さんの、研究に対する取り組みの姿勢とこれまでの研究成果が高く評価され、今後の溶接・接合研究者・技術者としての発展が期待できることから、今回の受賞に至りました。

また、令和7年3月7日(金)、第30回一般社団法人溶接学会四国支部講演大会において上記の研究成果を発表し、優秀発表賞を受賞しました。
山田さんの発表の際の声量と話す早さ、スライドのわかりやすさ、質疑応答での適切な回答および研究成果の社会的波及効果が評価されたため、今回の受賞に至りました。

受賞した山田さん(左の盾が溶接学会奨学賞、 右の賞状が溶接学会四国支部講演大会優秀発表賞)

大学院理工学研究科の吉井サラさんが第47回 日本分子生物学会年会において「MBSJ2024ポスター賞(MBSJ-EMBO Poster Award)」を受賞しました【11月27日(水)~11月29日(金)】

令和6年11月27日(水)~令和6年11月29日(金)、福岡国際会議場とマリンメッセ福岡で開催された「第47回 日本分子生物学会年会」において、大学院理工学研究科博士前期課程1年生でプロテオサイエンスセンター(PROS)無細胞生命科学部門の吉井サラさんが「MBSJ2024ポスター賞(MBSJ-EMBO Poster Award))」を受賞しました。このポスター賞には、1385件のエントリーがあり、ポスター賞授賞演題は41件(全エントリー演題中3%)でした。

吉井さんの発表演題は「近位依存性ビオチン標識酵素AirIDとコムギ無細胞系ナノディスク法による膜タンパク質複合体解析」で、PROSの澤崎達也教授の指導の下で取り組んだ成果です。 本研究は、近接ビオチン化酵素AirIDとコムギ無細胞系ナノディスク法を用いて従来解析が困難であった膜タンパク質の相互作用解析技術を開発しました。この研究成果が高く評価され受賞に至りました。

受賞した吉井サラさん
 

大学院理工学研究科理工学専攻機能材料工学講座の岡野聡助教がICNME 2024(The 11th International Conference on Nanomaterials and Materials Engineering)でBest awardを受賞しました【12月12日(木)】

令和6年12月11日(水)から14日(土)に掛けてインドネシアで開催された「ICNME 2024(The 11th  International Conference on Nanomaterials and Materials Engineering)」において、機能材料工学講座の岡野聡助教が「Best award」を受賞しました。

受賞した講演題目は「Effect of Oxygen Partial Pressure in Heat Treatment Atmospheres on Wettability of Titanium Surface」です。
チタン基板を異なる雰囲気下で熱処理を行った際、表面濡れ性にどういった影響を与えるかについての内容が高く評価されました。

講演会場で受賞する岡野 助教
賞状

大学院理工学研究科の森玲香さんが「令和6年度 日本魚病学会秋季大会」において「優秀ポスター発表賞」を受賞しました【9月8日(日)】

令和6年9月7日(土)~9月8日(日)、日本獣医生命科学大学キャンパスで開催された「令和6年度日本魚病学会秋季大会」において大学院理工学研究科博士前期課程2年生でプロテオサイエンスセンター(PROS)無細胞生命科学部門の森玲香さんが「優秀ポスター発表賞」を受賞しました。

森さんの発表演題は「AirIDによるビオチン化を介したマダイイリドウイルス(RSIV)に対する受容体の探索」で、PROSの澤崎達也教授の指導の下で取り組んだ成果です。

本研究は、PROSが独自に開発した近位依存性ビオチン化酵素AirIDを用いたビオチン標識法により、細胞表面に局在するRSIVメジャーカプシドが結合する未知の受容体タンパク質の同定の可能性が示されました。このような研究成果が高く評価され受賞に至りました。

受賞した森玲香さん

理工学研究科の藤田柊さんおよび堀弘幸教授の論文がJournal of Biological Chemistry誌に掲載されました【6月27日(木)】

理工学研究科の博士前期課程2回生の藤田柊さんが第一著者で、理工学研究科の堀弘幸教授が責任著者として執筆した論文が、2024年6月27日にJournal of Biological Chemistry誌電子版に先行掲載されました。

本研究は、愛媛大学と徳島大学、岐阜大学の研究グループが共同で、古細菌tRNAの立体構造維持に重要な修飾ヌクレオシド・アーケオシンの合成経路の第2段階目酵素ArcSの生化学的性質を解明し、この酵素がヌクレオシドにさえも作用する前例のない活性を持つことを発見したものです。

本研究の成果は愛媛大学の研究成果ストックサイトでも紹介されておりますので、是非ご覧ください。

【愛媛大学研究成果ストックサイト】
「ヌクレオシドにも作用するtRNA修飾酵素を発見」(※愛媛大学HPへジャンプします)

【プレスリリース】(7/24付公開)
「ヌクレオシドにも作用するtRNA修飾酵素を発見」(※愛媛大学HPへジャンプします)

【論文情報】
タイトル:“ArcS from Thermococcus kodakarensis transfers L-lysine to preQ0 nucleoside derivatives as minimum substrate RNAs.”
著  者:Shu Fujita, Yuzuru Sugio, Takuya Kawamura, Ryota Yamagami, Natsuhisa Oka, Akira Hirata, Takashi Yokogawa, and Hiroyuki Hori,
掲載誌 :Journal of Biological Chemistry, June 27, 2024.
DOI   : https://doi.org/10.1016/j.jbc.2024.107505

理工学研究科の山崎颯太さんが第25回日本RNA学会のTravel Fellowshipに採択されました【6月27日(木)】

令和6年6月26日(水)から28日(金)にかけて東京大学・本郷キャンパス・安田講堂で開催された第25回日本RNA学会にて、大学院理工学研究科産業基盤プログラム・応用化学分野の博士前期課程1年生の山崎颯太さんが、Travel Fellowshipに採択されました。

日本RNA学会では、RNA研究の将来を担う優れた人材の育成を目指し、日本RNA学会年会における学生会員の発表を支援をしており、その一環であるTravel Fellowshipでは、全国のポスドク・大学院生・学部生を対象に、申し込まれた発表演題の内容をTravel Fellowship審査委員会が審査し、特に秀でた演題10件に対して、5万円を上限として旅費・宿泊費を支給しています。

山崎さんは、日本RNA学会のTravel Fellowshipにおいて、最年少の採択者となります。

山崎さんは、「The third biosynthesis pathway of 4-thiouridine in tRNA」という演題で、古細菌(アーキア)の一部が、従来、知られていなかった4-チオウリジンの合成経路(生物としては第3番目の経路)を持つことを報告しました。
tRNA中の4-チオウリジンは、細胞に紫外線耐性を与えることが知られており、アーキアが、これまで知られていなかった合成方法で太陽光線の直撃から細胞を守っていることが判りました。
この研究は、山崎さんの他に、愛媛大学大学院理工学研究科の堀弘幸教授、林実教授、冨川千恵講師、山上龍太講師、卒業生の杉尾譲さん、上田隼也さん、磯貝亮さん、松本奈津美さん、河村卓哉さん、岐阜大学工学部の横川隆志教授、大野 敏准教授、及び、徳島大学大学院創成科学研究科の平田章准教授による共同研究です。

なお、山﨑さんは今後、日本RNA学会から日本RNA学会年報への年会参加記事の執筆を依頼されています。

東京⼤学でポスター発表を⾏う⼭崎さん

道後温泉本館全館営業再開・改築130周年記念「”赤いギヤマン”特別展示会」を開催します【7月19日~28日】

2024年7月19日(金)から28日(日)にかけて、ひみつジャナイ基地にて「道後温泉本館全館営業再開・改築130周年記念”赤いギヤマン”特別展示会」を開催いたします。

道後温泉は、平成6年12月に公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定され、平成31年1月から約5年半にわたる保存修理工事が行われておりましたが、2024年7月11日より全館営業が再開しました。
全館営業再開に伴い道後温泉本館内に設置された靴箱のキーホルダーには、愛媛県産ひのきと、道後温泉のシンボルでもある振鷺閣にちなみ、愛媛大学材料スコープ工学研究室が開発した赤いギヤマン「ゴールドルビーガラス」が使用されています。

今回の特別展示会では、道後温泉本館全館営業再開・改築130周年を記念して一新された道後温泉の靴箱キーホルダーと、このプロジェクトに関わったチームを紹介しています。

是非この機会にお立ち寄りください。皆様のご来場をお待ちしています。

【開催期間】 2024年7月19日(金)~ 2024年7月28日(日)
       開館時間 11:00~17:00(※7/22付修正。16時迄から延長して17時迄となりました。)

【開催場所】ひみつジャナイ基地(愛媛県松山市道後湯月町2-41)
      ※駐車スペースが3台分ございます。お車でお越しの方は、会場内に居ります武部までお声がけください。
       なお、満車の場合は恐れ入りますが、近隣の有料パーキングをご利用ください。

詳細は以下のチラシをご参照ください。
PDF版はこちらからご覧いただけます。(PDF 539KB)

「ゴールドルビーガラス」とは
日本最古と言われる道後温泉のシンボルでもある道後温泉本館には、赤いギヤマン(ガラス)を使用した塔屋「振鷺閣」があります。これは、松山城の城大工棟梁家系の坂本又八郎が建物設計し、道後湯之町初代町長の伊佐庭如矢が明治27年に改築したと伝えられています。
愛媛大学材料スコープ工学研究室は、太陽電池廃パネルガラスを主原料に用いたサステナブルな赤いギヤマン「ゴールドルビーガラス」を開発しました。

【お問い合わせ先】
愛媛大学材料スコープ工学研究室
愛媛大学工学部工学科 材料デザイン工学コース 教授 武部 博倫
メール takebe.hiromichi.mk@ehime-u.ac.jp

高能率ガスシールドアーク溶接法「HPF-MAG法」専用メタル系フラックス入りワイヤの開発【令和6年3月15日】

愛媛県今治地域には、海運業、造船業、舶用工業などの海事関連産業が集積しており、日本最大の海事都市が形成されています。海外企業との価格競争が激しくなる昨今、各造船関連会社では、経営合理化と国際競争力向上のために生産工程効率化を図っています。

このたび、四国溶材株式会社(本社所在地:愛媛県今治市、代表取締役社長 村上 裕一)は、最適な化学組成を有する溶接ワイヤとシールドガス、および、株式会社ダイヘン製溶接電源の改良を組み合わせることで、大電流での安定した溶接を可能とするHPF(High Penetration Force)-MAG溶接法を開発いたしました。大学院理工学研究科理工学専攻/船舶海洋工学センターの水口 隆 准教授の研究グループは、四国溶材株式会社と共同で、この溶接法専用のメタル系フラックス入りワイヤの開発に携わりました。本溶接法および溶接ワイヤの使用により、従来工法に対して溶接パス数を大幅に低減でき、生産工程の効率化が期待されます。

詳細は、以下のHPをご覧ください。
(四国溶材株式会社HPへ移動します。)

高能率ガスシールドアーク溶接法 「HPF-MAG法」開発に関するお知らせ