大学院理工学研究科2年生の山下智也さん、大学院理工学研究科の阿萬裕久教授、川原稔教授が「2024年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました【3月26日(水)】

令和7年3月26日(水)に大学院理工学研究科理工学専攻数理情報プログラム2年生(表彰時点では1年生)の山下智也さん、大学院理工学研究科情報工学講座 (総合情報メディアセンター)の阿萬裕久教授、川原稔教授が、「2024年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました。

山下さんらは、同年3月10日に奄美大島で開催された電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会に参加し、「Webアプリケーションのテストスクリプトに対するミューテーションの活用に関する考察~ 異常系テストの自動支援に向けた試み ~」という題目で論文発表を行いました。
同研究会の研究奨励賞は、当該年度に電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会で行われた発表のうち、研究内容およびプレゼンテーションに優れたものであって、なおかつ登壇発表者が学生(社会人学生を含む)で第一著者であるものについて著者全員を表彰するというものです。

山下さんらは、Webアプリケーションに対する異常系テストの自動化支援を目的として、プログラムのミューテーション技術を応用して人間の操作ミスを模倣したテストケースを自動生成して実行する手法を提案しました。
今日、Webブラウザを介して使用するソフトウェアは広く普及していますが、そこで起こり得る人間の操作ミスは多種多様なものがあり、それらを網羅的にテストすることの難しさが知られています。研究会では山下さんらの提案内容の新規性と妥当性、並びに将来的な発展の可能性が高く評価されて受賞に至りました。

この研究は、ソフトウェアの品質管理技術を促進する上で有用な手法の一つになると期待されます。

受賞した山下さん
賞状

大学院理工学研究科の梶原智之准教授が第32回源内奨励賞を受賞しました【3月25日(火)】

令和7年3月25日(火)、大学院理工学研究科の梶原智之准教授が、これまで取り組んできた感情分析の研究を評価され、源内奨励賞を受賞しました。

この賞は、平賀源内の偉業をたたえて設立された公益財団法人エレキテル尾崎財団が、電気・通信・機械・情報の分野で顕著な研究業績をあげた者を選考し、授与するものです。
受賞タイトルは「感情分析の日本語データセット構築および個人特化手法に関する研究」であり、日本語のテキストから書き手の感情を推定するための分析基盤の整備についての貢献が高く評価されました。

 

関連する研究成果:
[1] Tomoyuki Kajiwara, Chenhui Chu, Noriko Takemura, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
WRIME: A New Dataset for Emotional Intensity Estimation with Subjective and Objective Annotations. In Proceedings of the 2021 Annual Conference of the North American Chapter of the Association for Computational Linguistics (NAACL 2021), pp.2095-2104, 2021.
 https://aclanthology.org/2021.naacl-main.169/

[2] Haruya Suzuki, Yuto Miyauchi, Kazuki Akiyama, Tomoyuki Kajiwara, Takashi Ninomiya, Noriko Takemura, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
A Japanese Dataset for Subjective and Objective Sentiment Polarity Classification in Micro Blog Domain. In Proceedings of the 13th International Conference on Language Resources and Evaluation (LREC 2022), pp.7022-7028, 2022.
 https://aclanthology.org/2022.lrec-1.759/

[3] Haruya Suzuki, Sora Tarumoto, Tomoyuki Kajiwara, Takashi Ninomiya, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
Emotional Intensity Estimation based on Writer’s Personality. In Proceedings of the AACL-IJCNLP 2022 Student Research Workshop (AACL-IJCNLP 2022 SRW), pp.1-7, 2022. 
https://aclanthology.org/2022.aacl-srw.1/

[4] 近藤里咲, 大塚琢生, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
大規模言語モデルによる日本語感情分析の性能評価. 情報処理学会第86回全国大会, pp.859-860, 2024. (学生奨励賞)
 https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/ipsj86-kondo.pdf

[5] 近藤里咲, 寺面杏優, 梶川怜恩, 堀口航輝, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
テキスト正規化による日本語感情分析の性能改善. 人工知能学会第38回全国大会, 4Xin2-12, 2024. (優秀賞)
 https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2024.0_4Xin212

工学部工学科コンピュータ科学コース3年生の荒川花蓮さんと西田祥人さんが情報処理学会第87回全国大会で学生奨励賞を受賞しました【3月15日(土)】

令和7年3月13日(木)から15日(土)にかけて開催された、情報処理学会第87回全国大会において、工学部工学科コンピュータ科学コース3年生の荒川花蓮さんと西田祥人さんの発表が、それぞれ学生奨励賞を受賞しました。

本賞は、情報処理学会全国大会の学生セッションで発表した学生会員の中から、座長裁量で優秀な発表に対して贈られる賞です。
荒川さんは「大規模言語モデルによる観光雑誌の文章校正」という題目で文章処理のセッションにて発表し、西田さんは「大規模言語モデルが生成した記事の自動検出」という題目で自然言語処理(SNS)のセッションにて発表し、それぞれ学生奨励賞に選出されました。

論文題目:荒川花蓮, 加勢田健照, 渡部智裕, 眞鍋光汰, 梶原智之, 二宮崇, 後藤功雄.
     大規模言語モデルによる観光雑誌の文章校正. 情報処理学会第87回全国大会, pp.889-890, 2025.
論文:https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/ipsj87-arakawa.pdf
受賞一覧:https://www.ipsj.or.jp/award/taikaigakusei.html

論文題目:西田祥人, 濱本惇之介, 松浦哉太, 杉原壮一郎, 梶原智之, 二宮崇, 後藤功雄.
     大規模言語モデルが生成した記事の自動検出. 情報処理学会第87回全国大会, pp.405-406, 2025.
論文:https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/ipsj87-nishida.pdf
受賞一覧:https://www.ipsj.or.jp/award/taikaigakusei.html

大学院理工学研究科の柳本大輝さんらの論文が情報処理学会第263回自然言語処理研究会優秀研究賞を受賞しました【3月9日(日)】

令和7年3月8日(土)から9日(日)にかけて開催された、情報処理学会第263回自然言語処理研究会において、大学院理工学研究科数理情報分野博士前期課程2年生の柳本大輝さんらの研究が、優秀研究賞を受賞しました。

本研究では、言語教育や言語学習の支援を目的に、英文の難易度制御に取り組みました。既存研究は対象学年などの事前に定義された離散値によって英文の難易度を制御してきましたが、本研究では任意の連続値を用いてより柔軟に難易度制御を実現する方法を提案しました。

論文題目:柳本大輝, 梶原智之, 荒瀬由紀, 二宮崇.
     目標文難易度を連続的に制御可能なテキスト平易化. 情報処理学会第263回自然言語処理研究会, No.9, 2025.
論文:https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/nl263-yanamoto.pdf
受賞一覧:https://sites.google.com/sig-nl.ipsj.or.jp/sig-nl/%E6%8E%88%E8%B3%9E/outstanding#h.7hajsbno9nbv

大学院理工学研究科の近藤里咲さんらの論文が人工知能学会第38回全国大会優秀賞を受賞しました【7月24日(水)】

令和6年5月28日(火)から31日(金)にかけて開催された人工知能学会第38回全国大会において、大学院理工学研究科数理情報分野博士前期課程1年生の近藤里咲さんらの研究が、全国大会優秀賞(ポスター発表部門)を受賞しました。

本研究では、日本語のSNS投稿テキスト6,000件に含まれるノイズ表現を人手で正規化し、テキスト正規化が感情極性分類に与える影響を分析しました。また、33種類の正規化体系を定義し、どの正規化が感情極性分類の性能改善に寄与するのかを明らかにしました。

論文題目:近藤里咲, 寺面杏優, 梶川怜恩, 堀口航輝, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
     テキスト正規化による日本語感情分析の性能改善. 人工知能学会第38回全国大会, 4Xin2-12, 2024.
論文:https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2024.0_4Xin212
受賞一覧:https://www.ai-gakkai.or.jp/about/award/jsai_award-conf/

大学院理工学研究科の神野雅文教授らのチームが第5回広島テックプラングランプリにて「広島銀行賞」および「大和リース賞」を受賞しました【2月15日(土)】

令和7年2月15日(土)、ひろぎんホールディングス本社ビルにて開催された第5回広島テックプラングランプリにて、大学院理工学研究科の神野雅文教授をはじめとするチーム「プラズマクセル」のプレゼンテーションが、企業賞「広島銀行賞」および「大和リース賞」を受賞しました。

第5回広島テックプラングランプリは、株式会社リバネスおよび株式会社広島銀行の主催で、広島県における創業支援プログラム「広島テックプランター」の一環として開催されました。当日はファイナリストに選出された9チームとライトニングトーク3チームによる熱いプレゼンテーションが行われ、審査員による審査の結果、7件の企業賞と最優秀賞が決定いたしました。神野先生率いるチームは、企業賞を受賞したチームの中で、唯一、2件の企業賞の受賞となりました。

◆詳細

企業賞
【広島銀行賞】【大和リース賞】

◯チーム名:プラズマクセル
◯発表者:神野 雅文 /愛媛大学
◯テーマ:プラズマを用いた養殖魚の成長促進技術の実用化

受賞時の記念写真
賞状および副賞

大学院理工学研究科の佐々木 啓汰さんが「一般社団法人電気学会令和6年電子・情報・システム部門 技術委員会奨励賞」を受賞しました【令和7年2月4日(火)】

令和7年2月4日(木)、大学院理工学研究科博士前期課程2年生の佐々木啓汰さんが「一般社団法人電気学会令和6年電子・情報・システム部門技術委員会奨励賞」を受賞しました。同賞は、電子・情報・システム分野で活躍する若手研究者に授与されるもので、令和6年12月26日(日)~令和6年12月28日(火)に対面開催(グランフロント大阪)およびWeb開催された電気学会知覚情報研究会において行った発表が優秀と認められたことにより受賞に至りました。

【受賞論文】
「木工旋盤の技能訓練における力覚を伴うVRシミュレータの有用性に関する研究」
佐々木 啓汰、 井門 俊
電気学会研究会資料 PI-24-068, pp. 25-28, 2024

発表概要:
近年、技能訓練のためのVRシミュレータが注目を集めている。OJTなどの訓練手法に比べて優れた訓練効果を発揮する可能性が示唆される一方で、触覚や力覚の再現性の面で大きな課題がある。
本研究は、力覚提示装置を利用して、木材の切削時に工具を持つ手に伝わる力覚を再現することで、木工旋盤作業における力加減を容易的かつ効率的に習得できる訓練用VRシミュレータを開発し、その訓練効果を評価する。

受賞した佐々木さん

大学院理工学研究科の近藤慶斗さんが「一般社団法人電気学会令和6年電子・情報・システム部門 技術委員会奨励賞」を受賞しました【令和7年2月4日(火)】

令和7年2月4日(木)、大学院理工学研究科博士前期課程2年生の近藤慶斗さんが「一般社団法人電気学会令和6年電子・情報・システム部門技術委員会奨励賞」を受賞しました。同賞は、電子・情報・システム分野で活躍する若手研究者に授与されるもので、令和6年3月14日(木)~令和6年3月15日(金)に対面開催(福岡市リファレンス駅東ビル)およびWeb開催された電気学会知覚情報研究会において行った発表が優秀と認められたことにより受賞に至りました。

【受賞論文】
「力覚を伴ったVR 書道と筆記感覚の評価に関する研究」
近藤 慶斗、井門 俊
電気学会研究会資料 PI-24-023, pp. 39-42, 2024

発表概要:
書道は日本の伝統的な文化として広まっているが、現代では書道に触れる機会というのは減少傾向にある。近年、スマートフォンやタブレットを用いて、筆やペンなどの字体で筆記という動作を行うことは可能であるが、書道の再現には筆の独特な筆記感覚を伝えることが必要不可欠である。
本研究ではVRを活用して、仮想空間内で筆の筆記感覚を伴う書道の再現を行い、それが書き手に対してどのような影響を生み出すのか調査する。

受賞した近藤さん

大学院理工学研究科の学生3名が「第12回学生クラウドプログラミングワールドカップ(CPWC)」において「審査員特別賞 Best Optimization Award」を受賞しました【11月14日(木)】

令和6年11月14日(木)に品川インターシティホールにて開催された「第12回学生クラウドプログラミングワールドカップ(以下、CPWC)」において、大学院理工学研究科情報工学講座(知的コミュニケーション研究室)の大学院生3名が、最終審査会で「審査員特別賞 Best Optimization Award」を受賞しました。

今回のCPWCは「未来を拓く:メタバースとデジタルツインの革新(Enabling the Future: Innovations in Metaverse and Digital Twin)」をテーマとして開催されました。従来のコーディングの枠にとらわれない、メタバースとデジタルツイン技術の最先端の領域を探求し、プログラミングが画期的な進歩をもたらす未来について、世界各国の大学が作品を応募しており、今回、当学大学院生による応募作品が、日本から応募した作品で唯一の受賞となりました。

今回受賞したプロジェクトは、オープンソース技術を利用して「Hako-drone flight in VR city(VR都市空間で飛行するハコドローン)」というシミュレーションシステムを作成する、というものです。これを通じて、ユーザーはリアルなVR環境でドローンを操作できるようになり、安全且つ制御された空間で練習や実験を行うことができます。シミュレーションのコアはオープンソースプロジェクトに基づいており、ドローンの挙動は物理ベースの高精度なモデルで表現されています。また、通常公式の登録や承認が必要な地域での飛行をシミュレーションできるというユニークなアドバンテージをユーザーに提供し、制限のないトレーニングとテストを行うことが実現できます。

受賞者は以下の通りです。

・大学院理工学研究科理工学専攻 数理情報プログラム 博士前期課程1年 柴崎 達哉
・大学院理工学研究科理工学専攻 数理情報プログラム 博士前期課程1年 名柄 徳馬
・大学院理工学研究科理工学専攻 数理情報プログラム 博士前期課程1年 中村 紫音

大学院理工学研究科の前田裕斗さんと長谷川創一さんが「令和6年(2024年)基礎・材料・共通部門大会」において「若手ポスター優秀賞」を受賞しました【9月4日(水)】

令和6年9月2日(月)~9月4日(水)、愛媛大学城北キャンパスで開催された「令和6年(2024年)基礎・材料・共通部門大会」において大学院理工学研究科電気電子工学講座博士前期課程1年生の前田裕斗さんと長谷川創一さんが「若手ポスター優秀賞」を受賞しました。
本賞は、ポスターセッションにおいて優れた発表に対して贈呈されるものです。

本大会では、63件のポスター発表者の中から6名が表彰されました。

受賞者 前田 裕斗
演 題 チルト角を有するネマチック液晶のコノスコープ像の解析

受賞者 長谷川 創一
演 題 モンテカルロ法を用いた杉試験片の透過率計算に関する研究