令和7年電気学会 基礎・材料・共通部門大会において愛媛大学理工学研究科(工学系)の関係者5名が受賞しました【9月4日(木)】

令和7年9月3日(水)から5日(金)にかけて、芝浦工業大学豊洲キャンパスにて開催された、令和7年電気学会 基礎・材料・共通部門大会において、基礎・材料・共通部門特別賞などの表彰式が執り行われ、愛媛大学理工学研究科(工学系)の関係者5名が受賞しました。

同一機関から同時に複数名が受賞するということは異例であり、今回、愛媛大学が快挙を成し遂げました。
これは、絶縁材料および放電パルスパワー分野における本学の研究活動が高く評価されたことを示すものです。

受賞者は以下の通りです。
 
基礎・材料・共通部門特別賞 学術・貢献賞 井堀 春生 教授
基礎・材料・共通部門特別賞 感謝状    門脇 一則 教授
基礎・材料・共通部門特別賞 感謝状    尾﨑 良太郎 教授
電気学会 優秀論文発表賞         前畑 真由(理工学研究科 博士前期課程修了生(令和7年3月))
基礎・材料・共通部門 優秀論文発表賞   松田 遼 (理工学研究科 博士前期課程2回生)

表彰式の様子(左上から順に井堀教授、門脇教授、尾崎教授、松田さん、前畑さん)

「2025年日本液晶学会討論会」において大学院理工学研究科博士前期課程2年生の前田裕斗さんが「若葉賞」を受賞しました【9月10日(水)~12日(金)】

令和7年9月10日(水)から12日(金)にかけて開催された「2025年日本液晶学会討論会」において、大学院理工学研究科社会基盤プログラム電気電子工学分野博士前期課程2年生の前田裕斗さんが「若葉賞」を受賞しました。

本賞は、日本液晶学会討論会において優れたポスター講演をおこなった30歳以下の若手研究者や技術者を表彰するものです。

研究発表の題目は「UV改質ポリイミド膜を用いたプレチルトパターン配向素子による回転対称な位相勾配の生成」です。
前田さんは、所属する電気物性工学研究室で、理工学研究科電気電子工学講座の尾崎良太郎教授および塚本脩仁助教より指導を受け、液晶の配向制御に関する新しい手法を開発しました。本研究では、UV光で改質したポリイミド膜を利用することで、プレチルト角を空間的に制御し、回転対称な位相勾配を実現できることを明らかにしました。これは、液晶を用いた光学素子の新たな設計指針を提示する成果として高く評価されました。

本発表では、プレゼンテーション技術のレベル、質疑に対する受け答えの能力、研究内容の理解レベル、研究のオリジナリティー、考察の裏づけと考察の論理性を高く評価され、今回の受賞に至りました。

受賞した前田さんと表彰状

大学院理工学研究科2年生の福田起大さん、上嶋涼介さん、1年生の大村昂聖さん、大学院理工学研究科の池田善久准教授、神野雅文教授が「ISPlasma2025/IC-PLANTS2025 Best Poster Presentation Award」を受賞しました【3月7日(金)】

2025年3月3日(月)から7日(金)にかけて、愛知県春日井市の中部大学で開催された国際シンポジウム「ISPlasma2025/IC-PLANTS2025」において、大学院理工学研究科博士前期課程2年の福田起大さんらが、題目「Molecular Introduction into Plant Callus Cells by Multiple Plasma Treatments」(講演番号:04P-81)にてポスター発表を行い、Best Poster Presentation Award を受賞しました。

本研究では、マイクロプラズマによる植物細胞への分子導入機構における活性酸素種(ROS)の効果を明らかにすることを目的としました。その中で、細胞膜に存在する膜結合酵素複合体NADPHオキシダーゼによるROS生成を阻害すると、分子導入量が減少することが確認されました。

従来の研究では、プラズマによって生成される外因性ROSと、細胞が生成する内因性ROSの影響を区別していませんでしたが、今回、内因性ROSを選択的に阻害することで内因性ROSが分子導入において重要な役割を果たしていることを示しました。

受賞一覧(※別サイトへジャンプします)
https://www.isplasma.jp/www2025/award.html

 

大学院理工学研究科の廣畠大輝さんが日本生物物理学会中国四国支部大会若手発表奨励賞を受賞しました【5月18日(日)】

令和7年5月17日(土)から18日(日)にかけて香川県で開催された、2025年度第16回日本生物物理学会中国四国支部大会において、大学院理工学研究科電気電子工学分野博士後期課程1年生の廣畠大輝さんが行った「Electric Energy-Dependent Cell Responses to Plasma Treatment」と題した発表が、若手発表奨励賞を受賞しました。

本大会では全26件の研究発表があり、廣畠さんは、大会で定めた要領により、英語で口頭発表、質疑応答を行いました。

大学院理工学研究科2年生の山下智也さん、大学院理工学研究科の阿萬裕久教授、川原稔教授が「2024年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました【3月26日(水)】

令和7年3月26日(水)に大学院理工学研究科理工学専攻数理情報プログラム2年生(表彰時点では1年生)の山下智也さん、大学院理工学研究科情報工学講座 (総合情報メディアセンター)の阿萬裕久教授、川原稔教授が、「2024年度電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会研究奨励賞」を受賞しました。

山下さんらは、同年3月10日に奄美大島で開催された電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会に参加し、「Webアプリケーションのテストスクリプトに対するミューテーションの活用に関する考察~ 異常系テストの自動支援に向けた試み ~」という題目で論文発表を行いました。
同研究会の研究奨励賞は、当該年度に電子情報通信学会ソフトウェアサイエンス研究会で行われた発表のうち、研究内容およびプレゼンテーションに優れたものであって、なおかつ登壇発表者が学生(社会人学生を含む)で第一著者であるものについて著者全員を表彰するというものです。

山下さんらは、Webアプリケーションに対する異常系テストの自動化支援を目的として、プログラムのミューテーション技術を応用して人間の操作ミスを模倣したテストケースを自動生成して実行する手法を提案しました。
今日、Webブラウザを介して使用するソフトウェアは広く普及していますが、そこで起こり得る人間の操作ミスは多種多様なものがあり、それらを網羅的にテストすることの難しさが知られています。研究会では山下さんらの提案内容の新規性と妥当性、並びに将来的な発展の可能性が高く評価されて受賞に至りました。

この研究は、ソフトウェアの品質管理技術を促進する上で有用な手法の一つになると期待されます。

受賞した山下さん
賞状

大学院理工学研究科の梶原智之准教授が第32回源内奨励賞を受賞しました【3月25日(火)】

令和7年3月25日(火)、大学院理工学研究科の梶原智之准教授が、これまで取り組んできた感情分析の研究を評価され、源内奨励賞を受賞しました。

この賞は、平賀源内の偉業をたたえて設立された公益財団法人エレキテル尾崎財団が、電気・通信・機械・情報の分野で顕著な研究業績をあげた者を選考し、授与するものです。
受賞タイトルは「感情分析の日本語データセット構築および個人特化手法に関する研究」であり、日本語のテキストから書き手の感情を推定するための分析基盤の整備についての貢献が高く評価されました。

 

関連する研究成果:
[1] Tomoyuki Kajiwara, Chenhui Chu, Noriko Takemura, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
WRIME: A New Dataset for Emotional Intensity Estimation with Subjective and Objective Annotations. In Proceedings of the 2021 Annual Conference of the North American Chapter of the Association for Computational Linguistics (NAACL 2021), pp.2095-2104, 2021.
 https://aclanthology.org/2021.naacl-main.169/

[2] Haruya Suzuki, Yuto Miyauchi, Kazuki Akiyama, Tomoyuki Kajiwara, Takashi Ninomiya, Noriko Takemura, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
A Japanese Dataset for Subjective and Objective Sentiment Polarity Classification in Micro Blog Domain. In Proceedings of the 13th International Conference on Language Resources and Evaluation (LREC 2022), pp.7022-7028, 2022.
 https://aclanthology.org/2022.lrec-1.759/

[3] Haruya Suzuki, Sora Tarumoto, Tomoyuki Kajiwara, Takashi Ninomiya, Yuta Nakashima, Hajime Nagahara.
Emotional Intensity Estimation based on Writer’s Personality. In Proceedings of the AACL-IJCNLP 2022 Student Research Workshop (AACL-IJCNLP 2022 SRW), pp.1-7, 2022. 
https://aclanthology.org/2022.aacl-srw.1/

[4] 近藤里咲, 大塚琢生, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
大規模言語モデルによる日本語感情分析の性能評価. 情報処理学会第86回全国大会, pp.859-860, 2024. (学生奨励賞)
 https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/ipsj86-kondo.pdf

[5] 近藤里咲, 寺面杏優, 梶川怜恩, 堀口航輝, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
テキスト正規化による日本語感情分析の性能改善. 人工知能学会第38回全国大会, 4Xin2-12, 2024. (優秀賞)
 https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2024.0_4Xin212

工学部工学科コンピュータ科学コース3年生の荒川花蓮さんと西田祥人さんが情報処理学会第87回全国大会で学生奨励賞を受賞しました【3月15日(土)】

令和7年3月13日(木)から15日(土)にかけて開催された、情報処理学会第87回全国大会において、工学部工学科コンピュータ科学コース3年生の荒川花蓮さんと西田祥人さんの発表が、それぞれ学生奨励賞を受賞しました。

本賞は、情報処理学会全国大会の学生セッションで発表した学生会員の中から、座長裁量で優秀な発表に対して贈られる賞です。
荒川さんは「大規模言語モデルによる観光雑誌の文章校正」という題目で文章処理のセッションにて発表し、西田さんは「大規模言語モデルが生成した記事の自動検出」という題目で自然言語処理(SNS)のセッションにて発表し、それぞれ学生奨励賞に選出されました。

論文題目:荒川花蓮, 加勢田健照, 渡部智裕, 眞鍋光汰, 梶原智之, 二宮崇, 後藤功雄.
     大規模言語モデルによる観光雑誌の文章校正. 情報処理学会第87回全国大会, pp.889-890, 2025.
論文:https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/ipsj87-arakawa.pdf
受賞一覧:https://www.ipsj.or.jp/award/taikaigakusei.html

論文題目:西田祥人, 濱本惇之介, 松浦哉太, 杉原壮一郎, 梶原智之, 二宮崇, 後藤功雄.
     大規模言語モデルが生成した記事の自動検出. 情報処理学会第87回全国大会, pp.405-406, 2025.
論文:https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/ipsj87-nishida.pdf
受賞一覧:https://www.ipsj.or.jp/award/taikaigakusei.html

大学院理工学研究科の柳本大輝さんらの論文が情報処理学会第263回自然言語処理研究会優秀研究賞を受賞しました【3月9日(日)】

令和7年3月8日(土)から9日(日)にかけて開催された、情報処理学会第263回自然言語処理研究会において、大学院理工学研究科数理情報分野博士前期課程2年生の柳本大輝さんらの研究が、優秀研究賞を受賞しました。

本研究では、言語教育や言語学習の支援を目的に、英文の難易度制御に取り組みました。既存研究は対象学年などの事前に定義された離散値によって英文の難易度を制御してきましたが、本研究では任意の連続値を用いてより柔軟に難易度制御を実現する方法を提案しました。

論文題目:柳本大輝, 梶原智之, 荒瀬由紀, 二宮崇.
     目標文難易度を連続的に制御可能なテキスト平易化. 情報処理学会第263回自然言語処理研究会, No.9, 2025.
論文:https://moguranosenshi.sakura.ne.jp/publications/nl263-yanamoto.pdf
受賞一覧:https://sites.google.com/sig-nl.ipsj.or.jp/sig-nl/%E6%8E%88%E8%B3%9E/outstanding#h.7hajsbno9nbv

大学院理工学研究科の近藤里咲さんらの論文が人工知能学会第38回全国大会優秀賞を受賞しました【7月24日(水)】

令和6年5月28日(火)から31日(金)にかけて開催された人工知能学会第38回全国大会において、大学院理工学研究科数理情報分野博士前期課程1年生の近藤里咲さんらの研究が、全国大会優秀賞(ポスター発表部門)を受賞しました。

本研究では、日本語のSNS投稿テキスト6,000件に含まれるノイズ表現を人手で正規化し、テキスト正規化が感情極性分類に与える影響を分析しました。また、33種類の正規化体系を定義し、どの正規化が感情極性分類の性能改善に寄与するのかを明らかにしました。

論文題目:近藤里咲, 寺面杏優, 梶川怜恩, 堀口航輝, 梶原智之, 二宮崇, 早志英朗, 中島悠太, 長原一.
     テキスト正規化による日本語感情分析の性能改善. 人工知能学会第38回全国大会, 4Xin2-12, 2024.
論文:https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2024.0_4Xin212
受賞一覧:https://www.ai-gakkai.or.jp/about/award/jsai_award-conf/

大学院理工学研究科の神野雅文教授らのチームが第5回広島テックプラングランプリにて「広島銀行賞」および「大和リース賞」を受賞しました【2月15日(土)】

令和7年2月15日(土)、ひろぎんホールディングス本社ビルにて開催された第5回広島テックプラングランプリにて、大学院理工学研究科の神野雅文教授をはじめとするチーム「プラズマクセル」のプレゼンテーションが、企業賞「広島銀行賞」および「大和リース賞」を受賞しました。

第5回広島テックプラングランプリは、株式会社リバネスおよび株式会社広島銀行の主催で、広島県における創業支援プログラム「広島テックプランター」の一環として開催されました。当日はファイナリストに選出された9チームとライトニングトーク3チームによる熱いプレゼンテーションが行われ、審査員による審査の結果、7件の企業賞と最優秀賞が決定いたしました。神野先生率いるチームは、企業賞を受賞したチームの中で、唯一、2件の企業賞の受賞となりました。

◆詳細

企業賞
【広島銀行賞】【大和リース賞】

◯チーム名:プラズマクセル
◯発表者:神野 雅文 /愛媛大学
◯テーマ:プラズマを用いた養殖魚の成長促進技術の実用化

受賞時の記念写真
賞状および副賞