令和元年6月3日,理工学研究科生産環境工学専攻の中畑和之教授が構造工学論文集Vol.65A論文賞を受賞しました。構造工学論文集に投稿された論文のうち,構造工学における学術,技術の進歩発展に寄与し,独創性と将来性に富むものと認められるものに授与されるものです。本研究は,平成30年度に同専攻博士前期課程を修了した高橋栞太さんとの共著論文です。
今回受賞した論文名は「相反性を用いた構造部材の動的挙動の可視化と選択的波動モードによる欠陥検出」です。ハンマリングによって発生した構造部材中の弾性波はモード重畳性と分散性を有するガイド波として伝搬しますが,この研究では相反定理を応用して,1つのセンサで部材全体のガイド波伝搬の挙動を3次元的に可視化する斬新な技術を開発しました。さらに,この可視化結果を吟味することで欠陥の検出・評価を行うことができることを示し,本研究は社会インフラの維持管理に大きく貢献できる研究として高い評価を受けました。