令和5年度リカレント教育プログラム「水素エネルギーセミナー」を開催しました【3月26日(火)】

令和6年3月26日(火)、愛媛大学工学部にて、愛媛大学工学部附属環境・エネルギー工学センター主催による令和5年度リカレント教育プログラム「水素エネルギーセミナー」を開催しました。
本セミナーは、当学の社会連携推進機構地域専門人材育成・リカレント教育支援センターの支援の下、「水素エネルギー」に関するリカレント教育、および地域と連携した人材育成活動を目的として実施しているもので、昨年度から続け2度目の開催となります。
セミナーには、環境・エネルギー工学センターの研究連絡協議会の企業をはじめ、県内の企業のみなさま、20名にご参加いただきました。

セミナーは、講義を第一部、実習を第二部として二部制で開催いたしました。

第一部では、まず、本セミナーの導入として、環境・エネルギー工学センター副センター長の三宅洋教授より、「水素利用を促進して河川生態系を保全する」と題し、何故水素エネルギーの利用を促進する必要があるのか、昨今の環境汚染や気候変動による愛媛県内の河川生態系の現状に基づいた講義がありました。

次に、水素エネルギーについての理解を深めるために、同センター長の中原真也教授より、「水素の燃焼利用」と題し、カーボンニュートラルにおける水素の重要性やその特徴、並びにその燃焼特性や乱流燃焼制御法、さらにアンモニアの燃焼特性について研究成果も取り混ぜたグラフ等を用いた講義がありました。

最後に、同副センター長の板垣吉晃教授より、実際に水素エネルギーを活用するにあたり、「水素の製造と発電利用」と題して、燃料電池の構造や種類、実際の利用内容、水素の製造に関するコスト等、水素エネルギー実用化に向けた講義がありました。

第二部では、第一部の3つの講義を踏まえて、実際に水素エネルギーを利用する燃料電池セルを作成し、その効率などを計測・評価する実習を、板垣吉晃教授の指導のもと実施しました。
水素エネルギーを発生させる実験器具や計測装置を用いた実習は、愛媛大学の学生も実習の補助として参加しました。失敗を繰り返しながらの実験が成功したときには、参加者および学生から安堵や達成感で笑いが起こる場面もあり、熱心かつ和やかな雰囲気の中での充実した実習となりました。

工学部附属環境・エネルギー工学センターは、今後も、環境やエネルギーに関わる技術開発及び人材育成に取り組んでまいります。

第一部 三宅先生の講義の様子
第一部 中原先生の講義の様子
第一部 板垣先生の講義の様子
第二部 実習の様子