理工学研究科 日向 博文教授らの研究開発プロジェクトがNEDO「ムーンショット型研究開発事業」に採択されました

 日向 博文教授らの研究開発プロジェクトがNEDO「ムーンショット型研究開発事業」に採択されました。
 内閣府が主導する「ムーンショット型研究開発制度」は、我が国発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進するものとして創設されました。
 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、ムーンショット型研究開発事業に関する業務を行う研究推進法人として、CSTI が決定したムーンショット目標と、経済産業省が策定した研究開発構想を踏まえ、
ムーンショット目標 4︓「2050 年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」を達成するために、挑戦的な研究開発を実施します。
 具体的には、地球温暖化問題、窒素化合物による環境汚染問題、海洋プラスチックごみ問題などの解決に向け、
(1)温室効果ガスを回収、資源転換、無害化する技術の開発
(2)窒素化合物を回収、無害化、資源転換する技術の開発
(3)生分解のタイミングやスピードをコントロールする海洋生分解性プラスチックの開発
に取り組みます。

研究開発プロジェクト概要

研究開発プロジェクト名:
非可食性バイオマスを原料とした海洋分解可能なマルチロック型バイオポリマーの研究開発
プロジェクトマネージャー:
国立大学法人東京大学 伊藤 耕三 教授
実施体制:
国立大学法人愛媛大学(研究代表者︓日向 博文 教授)
国立大学法人東京大学、三菱ケミカル株式会社、株式会社ブリヂストン、帝人株式会社、
株式会社クレハ、国立大学法人九州大学、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学、
国立大学法人山形大学、公益財団法人地球環境産業技術研究機構、
国立研究開発法人産業技術総合研所、国立大学法人東京工業大学
事業期間:
2020 年度から、最長 10 年間

プロジェクト概要:
本プロジェクトでは、使用時には通常の石油由来のポリマー並みにタフで、使用後は海洋などの環境における外部刺激によって速やかに分解する 「マルチロック型バイオポリマー」 の開発を目指します。
これにより、高分子分野における地球温暖化問題および環境汚染問題の同時解決を目指しています。一般的にプラスチックの強靭性と海洋分解性(生分解性)はトレードオフの関係にありますが、本プロジェクトではこれらの両立を可能とします。
愛媛大学の役割:
・研究開発項目名:
E4bc
海洋環境におけるマルチロック型バイオポリマーの長期動態・生態影響予測システムの開発
(実施体制:愛媛大学-再委託-東京理科大学)
・研究開発の内容︓
愛媛大学と東京理科大学では以下の内容に取り組みます。
マルチロック型バイオポリマーの海洋環境中における長期動態及び生態影響を予測するシステムの開発。

【関連サイト】

「ムーンショット型研究開発事業/2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」に係る実施体制の決定について(外部サイト)