川田工業株式会社様と共同でスパッタ低減のための新しいアーク溶接方法の特許を取得しました。

 このたび、愛媛大学大学院理工学研究科(工学系)の小原 昌弘 教授および水口 隆 准教授の研究グループは、川田テクノロジーズ株式会社(東証:3443)の事業会社である川田工業株式会社様と共同で、スパッタ低減のための新しいアーク溶接方法を開発し、特許(特許第6711971)を取得いたしました。
 スパッタとは溶加材が大粒の液滴となって飛散し被溶接物に付着するもので、溶接後に手入れが必要になることから、産業界からはその低減化技術の開発が強く望まれていました。

 開発した技術(※下図参照)は、溶接部を大気から保護するための炭酸ガスからなるシールドガス中に、空気砲の様にパルス状にした微量のアルゴンガスの塊を1秒間に50回程度投入することによって、溶加材の溶融状況を小滴化し、スパッタの発生を防止する方法です。

 工学部では、地域産業と大学の研究との連携をより一層強化し、地域産業の課題解決に貢献していく体制を構築中です。今後も溶接の高能率化に向けた研究開発に取り組み、地域産業の課題解決と地域産業の国際競争力の強化に寄与します。