大学院理工学研究科博士前期課程2年生の佐々木翔也さんが電子情報通信学会ディペンダブルコンピューティング研究会第12回研究会若手優秀講演賞を受賞しました【12月1日(月)】

大学院理工学研究科博士前期課程2年生の佐々木翔也さんが、電子情報通信学会ディペンダブルコンピューティング研究会(以下、DC研究会)において、第12回研究会若手優秀講演賞を受賞しました。

本賞は、令和6年6月1日から令和7年5月31日までに開催されたDC研究会が主催する研究会において、特に優れた発表を行った33歳未満の若手研究者・技術者(全発表件数の上位5%)に贈られる賞です。

佐々木さんは、令和7年2月18日(火)に東京機械振興会館で開催されたDC研究会において研究成果を発表し、その内容が高く評価され、令和7年12月1日に本賞の受賞が決定しました。

本研究では、半導体回路の故障を効率よく検出するために設置される「テストポイント」の選び方について研究しました。
近年は、深層学習を用いて回路の中から適切なテストポイントを自動で選ぶ手法が注目されていますが、その判断理由が分かりにくいという課題がありました。
そこで本研究では、深層強化学習によって選ばれたテストポイントと、従来の経験則に基づく方法で選ばれたテストポイントを比較し、回路の構造との関係を分析しました。回路内の信号の流れを前後にたどる解析を行い、信号が集まる箇所や論理回路の構成などの特徴が、テストポイントの重要度にどのように影響するかを明らかにしました。本研究の成果は、深層学習を用いたテスト技術の理解を深め、より高性能な半導体テスト手法の開発に貢献するものです。

なお、本研究成果は、理工学研究科計算機システム研究室の王 森レイ講師が代表する日中二国間交流事業共同研究プロジェクト「チップレットシステムのライフサイクル高信頼化設計」および高橋 寛 教授が代表する科研費研究「構造型情報処理アーキテクチャに対するフィールドテスト法」の一環として実施されたものです。

受賞論文題目:佐々木翔也・井手秋孝・王 森レイ・甲斐 博・高橋 寛(愛媛大)
       「深層強化学習を用いたテストポイント挿入法に対する特徴解析」