工学部教育貢献賞

工学部教育貢献賞推薦書
コース名:応用化学コース
推薦対象者:白旗 崇 職名:准教授
推薦者(コース長):高井 和幸

表彰の対象となる教育活動の内容と推薦の理由

 氏は有機化学の講義・実験において、学生の理解度向上のためのFD活動によりコースの学生教育に大きく貢献している。また、愛大GP「学部専門教育における文章作成の実践的演習と追跡評価システムの構築」(平成25-26年度)、「ピア活動を利用したプレゼンテーション能力開発と準正課教育プログラムへの展開」(平成27-28年度)の実施担当者として、文章やプレゼンテーションを通じて自らの考えを論理的に表現できる学生の育成に貢献している。

 演習形式の講義では講義時間内に解答できた問題数や、各問題の正答率を分析して個々の学生の理解度を把握している。これらのデータを受講生に開示することで、学生の学習意欲を高めることに成功している。また、理解度が低い学生には演習時間中にTAを重点的に配置し、最終的な理解度の差を埋めることができている。実際にこの講義の単位取得率は出席不足・試験未受験者を除くと例年ほぼ100%であり、7〜8割の学生が優以上の評価で単位を取得している。演習形式の講義や実験科目において、受講生の学修を深めるためにはTAを有効に活用する必要がある。氏はこれらの授業において受講生だけではなくTAの教育にも努めている。

 平成25年度から2期連続で採択された愛大GPの取り組みによって、論理的な文章の組立て、効果的なプレゼンテーション、良好なコミュニケーションを通じて、自らの考えを適切に表現できる学生の教育体制を整えることに成功している。特に平成27-28年度の愛大GPでは学生のプレゼン能力育成のためのeラーニングコンテンツ制作を担当している。このeラーニングコンテンツを必修の実験科目とリンクさせることで、学生が目的意識を持って主体的に学修できるように工夫をしている。最終的には多くの学生が、自分たちがどのような実験をして、どういう結果を得て、それに対してどのように考察したのかを指定された時間内に的確にプレゼンできるようになっている。

 以上、氏の講義・実験等におけるFD活動の成果は著しく学生の学修に貢献しており、コースのDPに掲げる学生の育成に貢献している。よって、工学部教育貢献賞に氏を推薦します。