工学部教育貢献賞

工学部教育貢献賞推薦書
コース名:機能材料工学コース
推薦対象者:藤井 雅治 職名:教授
推薦者(コース長):青野 宏通(機能材料工学コース長)

表彰の対象となる教育活動の内容と推薦の理由

 藤井教授は、機能材料工学科の黎明期に、学年進行のための単年度のみの講義や電気を専門としない学生に対する電気系の授業科目の講義を担当されたことで、「学生にとってわかりやすい講義とは?」を念頭に、電気電子工学科時代のスタイルをすてて機能材料工学科の学生に対する教育に熱心に取り組んで来られました。

 具体的事例としてまず特筆すべきは、再履修学生への対応です。本学科が化学での受験を認めていることで、電気・磁性材料の物性の基本となる必須科目の「電磁気学」を苦手とする学生が増えている中で、藤井先生は、いち早く再履修生専用のクラスを立ち上げられました。そして独自の教材の作成や毎回のアンケート調査(講義でわからなかったところを記載させる。わかったことでも可)を実施し、そのを次回の講義において、受講者全員に向けフィードバック(わからなかった部分に関する追加説明など)する手法を確立されました。この方法により、学生の質問することへの壁を低くすることに成功されております。さらに最近では、追加資料のアップや演習問題等の課題・質問事項のやりとりなどでmoodleを積極的に活用されています。また教育コーディネーター研修においても積極的な導入が推奨されている、板書一辺倒の講義ではなく、いわゆるアクティブラーニングにも挑戦されております。このような先生の積極的な姿勢は、専門実験科目おいても活かされており、立ち上げ時のテーマの立案から中心的な役割を担い、例えば就職指導担当時には、企業の方からの要望を取り入れCAD実習を加えるなど、実験のテーマを随時変更することで社会のニーズに対応させ、内外から好評を得ております。

 このように藤井教授は、常に時代の先端的教育方法を積極的に取り入れ、活用し、現代の学生に適合した教育方法を実践されており、我々後進に範を示してこられました。

 機能材料工学科・コースの教育に関する、これらのご貢献を称え、本年度の工学部教育貢献賞の候補者として、藤井雅治教授を強く推薦させて頂きます。