工学部教育貢献賞

工学部教育貢献賞推薦書
コース名:機械工学コース
推薦対象者:有光 隆 職名:准教授
推薦者(コース長):黄木 景二

表彰の対象となる教育活動の内容と推薦の理由

 推薦対象者の有光隆准教授は,機械工学コース内においては,継続的な英語の自己学習を目的としTOEICによる成績評価を行う授業(科目名:工学実践英語)の導入に貢献した。この授業を2007年に導入してからは,英語に関する継続的自己学習の習慣が学生に身につき,毎年7割以上の学生がTOEICを受験して英語力の向上が確認されている。

 対外的には,工学教育協会などの学会において,論文・口頭発表を活発に行なっており,発表論文に対して,日本工学教育協会賞(2009)を受賞している。また,工学教育に関連するテーマで科学研究費補助金に採択されるなど,工学教育を研究課題の1つとして取り組み,成果を上げている。

 さらに,材料力学や機械設計分野の入門的なテキストを「自習できる専門書」というコンセプトで執筆している。これらの書籍は愛媛大学機械工学科を含めて,大学・高専において教科書として採用されている。また,これらの書籍を教材として利用して企業技術者を対象にした講習会の講師を務めるなど,地域の社会人教育にも貢献している。

 以上のように学内外における教育活動が顕著であり,工学部教育貢献賞にふさわしい人物として,推薦する。

 推薦対象者の教育に関する業績リストは下記の通りである:
教育に関する論文
(1) 有光,八木,工学教育と企業における失敗の調査,工学教育,Vol.54,No.6,pp.109-114,2006.
(2) 有光,八木,機械設計教育における失敗事例の紹介方法とその効果,工学教育,Vol.56,No.4,pp.78-84,2008.
(3) 八木,有光,外部アドバイザの参加による創成科目の実施について,工学教育,Vol.57,No.4,pp.71-75,2009.
(4) Y.Arimitsu and H.Yagi, Remarks on Education Method to Turn Failure Experience to Instructions for Engineering Design, J. Engineering Education Research, Vol. 13, No.2, Special Edition,pp.74-77,2010.
(5) H.Yagi and Y.Arimitsu, Practice of Design Curriculum Aimed for High Attainment Level of Creativity and Perfection, J. Engineering Education Research, Vol. 13, No.2, Special Edition,pp.70-73,2010.