工学部教育貢献賞

工学部教育貢献賞推薦書
コース名:情報工学コース
推薦対象者: 岡野 大
宇戸 寿幸
職名:准教授
推薦者(コース長):高橋 寛

表彰の対象となる教育活動の内容と推薦の理由

 平成22年度から現在まで,科目「コース初歩学習科目」及び「新入生セミナー」において,新たな教育方法を導入したロジカルシンキングの講義を実施した教員2名(岡野准教授・宇戸准教授)を工学部教育貢献賞に推薦いたします.

 本教育活動は,経済産業省によるIT人材育成強化加速事業の一環として,高度IT人材の育成を目指し産学連携により実践的なIT教育を構築したものです.この教育の狙いは初年次科目において論理的な思考力を養うことであり,従来から取り組まれている“基礎学力”・“専門知識”に関する教育を利活用していくための“社会人基礎力”を体系的に育成することを目標とした実践的教育です.平成22年度から独立行政法人情報処理推進機構(略称IPA)を通じて株式会社日立製作所とのマッチング体制を構築し,ロジカルシンキングに関するカリキュラムの検討や教材・演習テーマの開発等,実践的IT講座の実施準備を継続して行っております.平成23年度から科目「コース初歩学習科目」の5コマ,科目「新入生セミナー」の8コマを利用してロジカルシンキング教育を実施しております.この講義では,受講生約90名を3ないし4つのグループに分け個別に開講し,推薦対象者である教員2名が総計47コマ分(70.5時間)の授業を担当しております.これは,通常の3科目分を担当したことになります.

 推薦の理由は,本教育活動がIT人材育成強化加速事業を活用し企業と共同でカリキュラムや教材を準備し,実践的な課題によって論理的思考力を育成するプログラムを実施できたことです.また,この教育活動が論理的な思考能力や日常生活を営むためのコミュニケーション能力といった汎用的な知識・技能の涵養を目的として設定し,これまでに本学で実践されていない教育活動を実施できたことです.さらに,各グループの状況に応じて助言や指導を与えることができるような講義形態を導入し,受講生に対して手厚い教育指導を施すことができたことです.その結果,学生の理解度並びに満足度を高めることができたことです.